ドイツの空の音楽日記
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2011/06/28(火) ハレへの遠征
後2週間足らずでもう、夏休み!しかし、今週は毎日ドン・ジョバンニ公演でハレまで2時間かけて通い、一日がかりの仕事で自分の時間がない毎日です。

まあ、うちのオーケストラは基本的にこういう遠征は少ないから、自分のコンサートもやりやすいオケなのです。

夏休みに入ったらヴィヴァルディのフルートコンチェルトで3箇所回ります。なんとか時間を作ってコンディション整えておかねば。。

2011/06/26(日) 寝不足
今やってる、ドン・ジョバンニの室内オケ編成の練習は、パヴェル氏の自然な音楽性、人間性に、小編成の責任感で、帰って楽しくでき、新鮮な喜びがあります。

だけど、夜中12時過ぎまで野外劇場で仕事で、また朝から仕事。。と続くと、やはり寝不足が溜まります〜。

昨日と今日は大聖堂にて、子供たちとの共演で、フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノで「キンダー・ミュージカル」の仕事もやっています。

今、ジョラが、国からお姉さんと妹さんたちを連れてきています。彼は女姉妹5人のなかのたった一人の男性です。彼女達はロシア語しか通じないので、まったくロシア語わからない私は、皆が楽しそうに話しててもちょっと寂しかった。。。ジョラが日本に来たら逆の立場になりまくりだから、気をつけてあけねば、です。

2011/06/23(木) エーバルト氏との再会
今日は午前・午後と指揮者のセミナーがあり、うちの歌劇場の元主任指揮のクリスチャン・エーバルト氏が指導に来ていました。

私が入団した時はこのエーバルト氏が居て、音楽性にも人間性にも安心してついて行ける指揮者だと喜んだのも束の間。あっという間にベルリンに移ってしまわれたのでした。

エーバルト氏のかもし出すオーラも、指導の一言一言も、ちょっとした指揮ぶりにも、数年前よりずっと味のある、深く大きくなってる精神性を感じ、(いい人生おくってるんだな〜)と思わされました。

年齢行くほどに、生き様が音楽にも表情にも表れますね〜。
数年ぶりにお会いできて嬉しかったです!


宇部の光永社長から企画の事でメールいただき、プログラムの相談でジョラに電話したら、今、彼の姉妹2人が来てるので、「妹は今マニキュア塗ってて、姉は僕の髪切ってくれてるんだ〜。」と嬉しそうでした。

12歳で家族を離れてドイツのソロチェリストの家に住み込んで、チェロだけをやってきたジョラにとって、こういう家族の団欒の時間は貴重なのでしょう。

明日までお互い選曲考えて、明日の仕事中にプログラム決めする事にしました。

下は、ジョラとのデュオコンサートの後、応援に来てくれたチェロの仲間と喫茶店にて。ジョラが突然チェロを出して、「ここのお客さんのために弾く」と即興始めたところ。

2011/06/22(水) あなたの頭は???
先日の絵の展覧会での演奏会の模様を、ある画家の方に写真で送っていただきました。

ジョラに、
「僕、もう、一時間も何も食べてなくて、死にそうなんだ。木曜まで5ユーロ貸して。(700円相当)ちゃんと証書を書くから。」と頼まれ、

「そんな事書かなくていいよ。」

と言ったけど、わざわざ手書きの証書を考え考え書いてました。

『ゲオルギー・ロマコフは古賀敦子に対し、この証書を持って5ユーロか、または金塊を払う義務がある。6月23日を過ぎると日ごとにその額は0.2%上がっていくものとする。』

と物々しく書かれてる。。。何の為に。。。それに、一時間も食べてないって。。。



その前日には、やたら落ち込んでて、

「この前、敦子が褒めてくれた演奏、優秀なチェリストの妹も聴いてたんだ。そして、
『お兄ちゃんは前より良くなくなった。もう、お兄ちゃんが最愛のチェリストじゃなくなった。他にもっと良いチェリストが2人も居る』って言われてしまったんだ。。。」と、悔しそうで寂しそうに

「僕、今駄目なんだ。何とか乗り越えなくちゃなんだ。」とうめくように言うジョラ。

「その、もっと良いチェリスト2人って誰なの?」

「ロストロポーヴィッチとジャクリーヌ・デュプレ。」

「。。。。。。」

言葉を失いました。いや、本当に苦しそうに見えたんだけど。。。



それで、トリオの合わせを決めるのに、
「パヴェルが、7月4日なら出来るって言ってる。」と告げると、
「その日は、僕、アメリカの友人達とお祝いなんだ。『インディペンデンスディ』なんだ。」と言われた時、
「それ、映画の話でしょ!うそばっかり!」
「嘘なもんか!7月4日はアメリカのインディペンデンスディだよ!」
ネットで調べたら、本当にアメリカの独立記念日ですね。。。これは私が恥ずかしかった。。。

でも、なぜドイツに住んでるウクライナ人のジョラが仕事休んでまでお祝いを?

2011/06/21(火) グレン・グールドのチェロ版
バッハのフルートと通奏低音のソナタ、ホ短調をジョラ(チェロ)と初合わせしましたが、ジョラの、最初から曲の真髄を掴んでて、地の底からうなる様な生きた音での演奏にビックリ!
フレーズ感も、テンポ感も、何より一番言いたい事の一致も、一言も言わずして何の問題もありませんでした。

数人のチェリストとやった事ありますが、合わせを繰り返しても、此処まで感性が一致する事はなかったです。しかも、私はこの曲はオーレル・ニコレ等の巨匠にも見てもらい、コンサートでも何年もやってて、ジョラはほとんど初見なのに。。。やはり天才だな。。。

録音以来、どうも練習に身が入ってませんでしたが、今日は『これはうかうかしてられない!演奏レベル上げなくちゃ!』と久々にピリッと緊張感取り戻しました。

吹き始めようとすると、「おっ!」と弓を落とすマネしたり、「はい!いち、と〜!」と変な掛け声かけてきて、何度か笑いの発作で私は吹けなくなり、「フルート吹けなくなるから笑わせるのやめて!」としゃがみ込みましたが。。。

どこまで本気でどこまで冗談なのか全く分からない。真剣なのは音楽だけ。でも、その異常な集中力!
グレン・グールドのチェロ版のような人だと思います。

2011/06/19(日) 雨女
このとこずっと素晴らしい天気なのに、野外劇場の時間だけ、物凄い雨が降るんですが。。。

それも、私の乗り番に限ってみたいなんですが。。。

これって『雨女』なんでしょうか。

ドイツにもそういう言葉があるそうで、他の団員に「じゃあ、君は野外劇場はずっと降り番で居てくれ」と言われました。

来週は他の街での「ドンジョバンニ」公演で、野外劇場の出番は減ります。それで天気回復するかな。
今日も朝から怪しい天気で、夜は野外劇場です。

下はうちの歌劇場のオペラシーン「ウェルテル」より。
(www.theater-magdeburg.de より)

2011/06/18(土) 様々な生き方
今日は午後からと夜21時からと続けて2回の野外劇場、ちょっときつそうだな、、と思いますが、合間にM子ちゃんと久しぶりにお茶しよう、と言ってて、楽しみです。

彼女とも一ヶ月ぐらい、もうゆっくり話してない。。。このとこ時が過ぎるのが早いな〜。

どうしても、野外の演奏が続くと、演奏のクオリティが落ちます。
事前に室内で充分自分の練習して調子整えないと。

電話でバッハのソナタの合わせ決めありましたが、太くて低い声、どこのおじさんかと思いました。しばらく「誰???・・!ジョラですか?」「私はゲオルギー・ロマコフだ。」(ジョラの正式名)
毎回声色変えて来るのけど、毎回引っかかってる私。。変なやつ!
だけど、シュミット氏が、「この前のジョラのバッハには感動した。魂の演奏だった。」と言ってて、それは想像つきました。変な人だけど、彼の音楽は本当に生きてる。。。

彼の常識に縛られない、自由な生き方が、演奏には100%のエネルギーとなって出てるのを見ると、うらやましく思ったりもします。ただ、このままでは世の中に通用するのか?

先日はイータイから演奏会の話が来て、「色々やりたい事があるけど、家族との兼ね合いが難しい。。」と。「でも、家族に愛を注いで使った時間は、きっと音にも表れるよ。キャリアのみ積んでる演奏家は深い魅力がなかったりもする。」と言うと、「君は音楽のみやってるのに、君の演奏は温かい。」と嬉しい事を言ってくれました。「愛する人は居るけど、変人だからね。。」「全くだ。君の心情が理解できない。」

普通だったら、とっくに嫌気が差して普通の付き合いできる人を探しますよね。音楽精神を第一にしてしまう私の宿命、ですね。

2011/06/17(金) 空中飛ぶほど転ぶとは。。
野外劇場の練習の帰り、夜中で疲れてたのか、明るいとこからいきなり暗い道に入ったからか、足元にあったコードにひっかかり、思いっきり転びました。

それが、どうしたものか、かなり高く空中を飛ぶ形で転び、ザーっと地面で両手の平を擦った上、思いリュックを背負ってたせか、アゴまでバン!と打って擦って。。。すぐには立ち上がれず、隣に居た団員が起こしあげてくれました。

ジーパンも破れてて、何でこんなに派手に転んだのか。。。


昨年はクリストフが、やはり転んで、メガネが落ちて壊れたのでした。明るい舞台からいきなり暗い道を帰るの、要注意です。

2011/06/15(水) 天国的晴天続き!
ドイツに住み始めて以来、こんなに何ヶ月も初夏のような晴天が続いてるのは初めてです!お陰で、チャリティコンサート続きも、録音への準備も、太陽の下で精一杯燃えられた境地です。

6月に入って、オーケストラは野外劇場中心になり、朝10時から、夜は21時から深夜までの仕事になり、体調、特に演奏の調子を保つのが難しくなります。丁度6月は自分のコンサートはほとんどなくて、ラッキーです。だけど、7月からのコンチェルトシリーズには備えなくちゃ。。。

日本での演奏だけでなく、あちこち旅行したいと楽しみにしてるジョラですが、予定を見たら、ドイツ帰国してすぐ、彼はうちのオーケストラとハチャトリアンの難曲を共演する事になってます。おまけに、日本に発つ前日まで違うコンチェルトをバーデンバーデンでやってるから、

「日本では旅行より練習だね。」と言うと、
「日本に行くまでに仕上げきって、日本でそんなに練習しなくても良い位にしとく〜。」と言うので、
「もう、練習始めてるんでしょうね?」
「いや。。。でもこの曲は、すでに僕はしばしば、、、」
(あ!しばしばすでに本番やってる曲なのか!)とちょっとホッとしかけたら、
「。。。お風呂で歌ってるんだ。」

それ以来、「ハチャトリアン始めた?」と訊いても、
「お風呂(シャワー下)で歌ってるから。」としか返って来ません。。。おい!!

下はリサイタルでのジョラ。

2011/06/13(月) 同級生と。
この数日、ベルリンで活躍するピアニスト、高橋礼子ちゃんのお宅ですっかりお世話になり、彼女の凄腕の料理を御馳走になり、デュオやってもらって、心から楽しいベルリン滞在させていただきました。
ありがとう〜!!

桐朋の高校の同級生で、演奏会後、会ったのは高校以来なのです。
当然、当時の話で盛り上がり、「そう言えば、G君って夢中だった女の子がいたよね。『お友達で居ましょうなんて、何だよ!!』って怒ってたよね。誰だっけ?」と言うと、「それ、あたし!(笑)」

料理も教えてもらい、男性のプライドの扱い方もアドバイスしてもらい、有意義でした〜。今年のドイツの初夏は本当に良い天気続きで、公園の緑がさわやかです。

6月絵日記の続き


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