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2010/01/11(月)
ベルイマン「処女の泉」
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ベルイマン映画「処女の泉」を観ました。 パリで勉強してた頃は、すべての国籍の名画が見れる映画芸術の街でもあったので、よく映画館に行ってました。が、ドイツに来てから映画館にはアメリカ映画しかなくて、映画はもっぱらテレビで観るものになってしまいました。 まあ、時間もないしね。。。
でも、本当は、映画館とテレビで観るのとでは、受ける感動の大きさが違うんですよね〜。 「2001年宇宙の旅」なんか、テレビで観た時は「人生の虚しさ」を感じ、映画館でその後見た時は「宇宙の壮大さ」を感じて爽やかに。なんでこう印象が変わるのか、自分でも不思議でしたが。 演奏会のように、その映画館や観客の感性にも影響受けるものですね〜。
「処女の泉」は、中世のヨーロッパ田舎の生活を垣間見て実感させてくれる映画でした。主人公の少女が、本当に可愛らしくて穢れなくてヒヨコのようで、その子が犯されて殺されるシーンは血が凍るようです。嘆き悲しみ、必死に祈る親に答えるように、少女の遺体の下から泉が湧き出るのは、「救い」なのでしょう。けど、残酷なイメージの方が強くて、(表現としてはサラッとしてるんですが)もう一度観たいとは思わないですが。
ベルイマンの良さが結集されてるのは「ファニーとアレクサンドル」だと思います。こっちは何度でも観てみたい! ベルイマン映画の俳優たちって、凄い演技力です。どの人も、演技に見えなくて、「そこで生きてる人の生活を覗き見」してる気分にさせられます。これも監督の力なのかしら。
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