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2009/12/07(月)
マチネ・コンサートにて
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日曜日は「マチネー」朝の演奏会でした。マチネに珍しく満員のお客さんに恵まれました。ボロディンの「ダッタン人の踊り」四重奏版、フェルーの「三つの小品」フルートソロ、そして鈴木理香さん作曲「クライネ・オペラ・ファンタジー2」の初演、ニノ・ロータの小曲、という、とても変化に富んだプログラムでした。
朝の本番の難しさは、直前に、じっくり曲に集中したり落ち着いた精神状態に持っていくその暇がほとんどない、と言う事。演奏前には一人でじっと瞑想するような時間が欲しいのですが、どうしても、朝の本番だとあれだこれだと慌ただしく始まってしまいがちです。最初の曲、ボロディンは夢のように過ぎてしまい、上手くいったのかどうかも実感ないまま。拍手がちゃんと多くてホッとした次第です。
フェルーは、一人で吹くのは、良いコンディションを続けるのがやはり難しい!ソロでもピアノと一緒だと、まだ喉の渇きを戻したりつばを飲み込むようなちょっとした時間がありますが、全く一人だとずっと吹きっぱなしで、口の中を整える暇がない。今回は2楽章の途中からはずっと口のなかカラカラで、何とか表現したい事を出すのに必死だった感じです。もっと純粋に曲に集中したかったけれど、今一余裕のない演奏になってしまいました。この曲、好きなのに、コンディションの理由でなかなか「これ!」と言う出来にならないでいます。う〜ん、またやろう!
鈴木理香「小さなオペラファンタジー2」は、最初ソプラノのアニタ・バーダーの想像する世界と鈴木氏の構想にずれがあるとこもありましたが、本番は練習では存在してなかった「切迫感」とエネルギーがあったと思います。演奏してる時はとにかく必死でしたが、録画を見てみると、全体にとても楽しめる仕上げになってる、と思いました。「時間がない!」(keine Zeit!)と始まり、それがテーマのこの曲、ちょうどこの年末の慌ただしい時期にぴったりきてる、凄く共感できた、純粋に楽しめた、という声があがりました。この街で初演が普通のお客さんに喜ばれるだけでも大成功です。
全体には、お客さんにも演奏会責任者にも全曲、とても喜んでいただけた演奏会になり、反省も大いにありながらホッとしています。あと、火曜日の本番乗り切ったら、しばらくオーケストラの仕事のみです。少しエネルギー充電期間が必要だ、と感じてるこの頃です。この、朝の本番はまた4月にも別のプログラムであります。朝の演奏、中々これ!といかない。。次は余裕持って準備しなくちゃ。
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