ドイツの空の音楽日記
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2008年7月
前の月 次の月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
最新の絵日記ダイジェスト
2016/10/24 パリでのリサイタルにて
2016/04/10 2016年は困難の年?
2015/09/28 ハルバーシュタットでのソロ演奏
2015/09/02 信じよう!!
2015/08/18 2015年日本公演を終えて

直接移動: 201610 4 月  20159 8 3 2 1 月  201412 5 4 3 2 1 月  201312 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201212 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201112 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201012 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200812 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 月 

2008/07/28(月) メンレーベン・コンサート
土曜はメンレーベンという街に演奏小旅行に行ってきました。
私が演奏したのはテレマンのフルート協奏曲とバッハの管弦楽組曲2番です。
着いてみると、遺跡が舞台になってる、オープンエアコンサート。野外での演奏って、自分の音が帰ってこないので、自分がどういう音だしてるかわかりにくくて、演奏家にはあまり有難くないんです。でも、お客さんは開放感が味わえて、いわゆる硬いクラシックでない雰囲気が人気のようです。

昨日はオーケストラが下にいて、自分は舞台の上でオペラのようにソロをやる、初めての経験でしたが、その割には違和感なく演奏できました。
悔やまれるのは一番ゆっくりの静かな楽章でバラバラバラ、、、とヘリコプターがやってきて、それに気をとられて集中が途切れた事。こういうのもオープンエアの有難くないとこです、、。

それでも、お客さんに曲の途中で拍手していただけるぐらい喜んでもらえ、全体の雰囲気は明るかったのでちょっと安心しました。どんな状況でも最高の集中ができる精神力が、もっと欲しいところです。

私は明日から8月11日まで日本でコンサート、その他です。
8月11日までは日記が書けませんが、また後からよろしくお願いします!

ヨットで日本まで横断しま〜す。(そんなことしたら8月11日までに帰れませんね、、それどころか、、、)

2008/07/25(金) 嬉しい悩み
夏休みに入ってから、一日中時間があるはずなのですが、あれよあれよと言う間に時間が経ってしまいます。

一日の中心はもうすぐある日本のコンサートの練習です。
気兼ねなく音が出せるので、私は個人練習をいつも歌劇場でしています。ただ、休み中は18時に閉まってしまいます。
それも、朝さっさと起きて18時までに練習すませ、後はゆっくりする、と言うリズムになるので結構いい感じ。

今日はソプラノ歌手・アニタ・バーダー氏から2回目のレッスンを受けました。舌を下げ、喉を大きく拡げて深い声で歌うテクニックを習いましたが、これはフルートにも即応用出来ます。

昨日はデッサウのコンサート主催者の方から電話あり、9月にまたコンサートが増えました。9月から10月の頭にかけて凄くやる曲が増えました。嬉しいことですが、だんだんオーケストラの仕事どころじゃなくなってきました。
もちろん、オーケストラのお陰で無事食べていけてるのですが、、、どうしようかな、9月は一ヶ月誰かを雇ってオーケストラ休暇お願いしてみるか、、とか、ちょっと考えています。
夢は、自分のコンサートだけで食べていけることなんですが、実際はオーケストラに入れてて衣食住の心配しなくて済む事は感謝すべき事です。。

下の写真は数ヶ月前の、あるコンサートの後の打ち上げです。

2008/07/21(月) 夏休みと同時のお別れ
昨夜の最終野外公演はさすがに皆”最終”ということで盛り上がってました。唯一楽しく一緒に仕事が出来たフルートの仲間、Oさんとは昨日が最後の仕事でした。彼女はいいフルーティストですが、オーケストラからは”ふさわしくない”と意見が出て、辞めさせられてしまうのです。
”今までいい仕事してくれてありがとう!それに、難しい立場になった後もよりいい演奏を続けてくれて、尊敬してます。”と言うと目を潤ませていました。。。私も他のオーケストラで似た出来事経験してますから、彼女が最後まで笑顔絶やさず仕事通した事、どんなにか大変だったろうと思います。
公演前に一緒に小さいジョークウォッカで乾杯して始めました。他には誰もお別れの言葉も言わなかったようで、オーケストラというのも弱肉強食の冷たい世界です。この弱肉強食、というのも、必ずしも実力が強い弱いではなくて”いかに図太く生きていけるか”です。

うちに帰って、クリストフと、夏休み開始の”乾杯”をしました。職場が一緒というのはこういうとき喜びあえて便利です。
夏休みと言っても、今のドイツは雨ばかりで震えるほど肌寒いです。。

毎日の夜中の野外公演で疲れ気味ながら個人練習してましたが、それでも日本のコンサートのプログラムもなんとか仕上がってきました。オーケストラがなくなったので後は細かい仕上げ、ゆっくり出来る、と喜んでいます。

2008/07/20(日) 今日が夏休み前最後!
あと、今夜でいよいよ夏休み!
昨夜もまた大雨で、野外劇場の公演開始も遅れ、帰りも大雨でどうしようかと思いましたが昨日はクリストフが車で迎えに来てくれて助かりました。
いつもは自転車通勤ですが、雨が多くても今までは丁度自転車に乗ってる時間だけ小ぶりになったりやんだりでラッキーでした。

今日でしばらくはフルートのグループのいじめもないかと思うと凄い開放感です。実際はいい仲間もオーケストラにいるんですが、いつも横に座る人たちに嫌われてると、長い間にやはり相当ストレスが溜まってます。また、私が言い返したりしないで黙ってうちに抑えるので、それがどうも不健康なようです。

2008/07/19(土) まずい言い訳
今日と明日野外劇場やったらオーケストラは夏休み!
オーケストラから開放されるのは爽快です!

ところが、この休み前に悩まされてるのが、
”日本でアレ買って来いコレ買って来い”攻撃です。
たまにありましたが、今年は
”日本は電気製品がドイツより安いそうだ”と出回ったらしく、
多分それは秋葉原の話だろうと思いますが、十何人にも、
あれこれ頼まれました。頼む方は自分ひとりと思ってますからまた注文が細かい細かい、、、、。
”秋葉原はうちから遠いし今回時間がない”と言うと気を悪くされる一方なので、仕方なく”日本に行くかわかんない”とごまかしてます、、、。
嘘もつきたくないですけどね〜、、、なんか断り下手な自分がいやになってます。

2008/07/18(金) 初めての歌のレッスン
昨日は歌手のアニタ・バーダー氏に支えのテクニックでアドヴァイスもらうつもりでしたが、”私にはフルートの事はわからないから、歌のレッスンをして、それをあなた自身がフルートにとりいれたらどうか”と言ってくれ、私もそれが賢いと思いました。

アニタはもちろん下腹での支え、横隔膜の臨機応変さでもいいヒントをくれましたが、歌うことではあごや舌や口の中の形でも、はっきりしたメソードを持っており、一度理解したらフルートにもいい具合に取り入れられる、と思います。

私は自分の声が低い、と思っていて、学校のコーラスなんかいつもアルト歌ってましたが、正しい発声法を初めてやったら、何と
”あなた、夜の女王(魔笛の超高音域)に後一歩で届く立派なソプラノよ!本当に歌のレッスンやったことないの?!”と驚かれました。私もびっくり。でも、歌手になりたいわけじゃないのでそれはまあ、どうでもいいんですが、、。

アニタはそのあと、”あなたと室内楽一緒にやりたいと思ってたの!ソプラノとフルートの曲、探しましょう!あなたの友達にも(鈴木氏のこと)、私にも曲を作ってくれるように言ってくれる?”と。これはとても嬉しかったです。

夜にはチェロのイータイも電話をくれ、”君のコンサートならいつでも喜んで作るから”と、秋以降のコンサートプランを言ってくれました。スイスからも誘いが来て、また曲が増えました。
夏休み後半も、9月10月にむけて練習三昧になりそうです。これは遊びたがってるクリストフとぶつかりそうだな、、、。

あるピアノの友人と、”私達って何かに向けて必死に練習してる状態が普通だから、それがない時って変な感じだよね〜。”と話してました。別に日本人でなくても、フィリップ・モル氏もいつも凄い練習してるし、故・リヒテル氏の知り合いからきくと、彼も”今日はちょっとしか練習しないから”といいながらすぐ5,6、時間練習してた、、、など、、、音楽家の一生って”練習”が普通なんだな。。。

2008/07/17(木) 嬉しくさびしい激励の言葉
昨日になって、先日の試験の審査員数人がわざわざ連絡くださって、”自分はあなたの演奏が音も音楽も非常に好きだった。ダントツだと思った。変なミスなんて関係ない。だからなぜあなたが落とされたのかは不思議だが、きっともっといいオーケストラでチャンスがあるから頑張って!”と激励の言葉をいただきました。
そんな優しい心遣いして下さる方がいるって、とてもありがたいです。でも、試験という意味ではもう年齢制限がきてます、、、。”運がない、と言うのも実力のうちだな、、”と逆にさびしく思ったりもしました。

今日はソプラノ歌手のアニタ・バーダー氏に息の支えのことでちょっと見てもらえることになりました。
今日は野外劇場がない日で、今準備してる曲が仕上がるまで歌劇場で一日練習する予定です。前向きに行動してないとやりきれない心もちになるので、悩んでる暇がない事に感謝です。

2008/07/16(水) ヨーロッパ人の生きがい・夏休み
忙しい、というのは幸せな事で、昨日はずーんと落ち込んでましたが、今日になったらあせって練習する曲が山ほどあって、それに救われてます。

あと少しで歌劇場は夏休みなんですが、(ドイツでは給料が少ない変わりに夏休み、というものが存在します)
夏休み中もいくつかコンサートがあるし、夏休み明けも色々と予定が入るので、夏休み中はしっかり練習したい、と思ってる私。夏休みが唯一コンサートやるにしてもフルートのグループの邪魔なくのびのびできるものですから。
でも、これって典型的日本人なんですよね〜。ドイツ人は、この夏休みを遊ぶ為に普段働いてる人がほとんどです。

クリストフも同じ事。
”僕は夏休み中はチェロの蓋はあけない!”と言ってます。
かわいそうなクリストフは、本当は2人で一ヶ月ぐらいの旅行に出たいのに、私には一ヶ月も遊ぶだけ、なんて耐えられなくて、彼は嘆いています、、、。

ドイツ人でも夏休み中コンサートやってる人もいるんですが、オーケストラのメンバーからは”変な人!”と白い目で見られています。もちろん私も。

遊びが基本のヨーロッパ人、労働が基本の日本人、これだけは全く違う人種だな〜といつも思います。

2008/07/15(火) 私馬鹿よね〜、、、、、
テレマンとバッハの協奏曲が数日続き、試験もあって、しばらく家に帰れませんでした。

協奏曲は他のフルーティストと交代でやってるのですが、そのフルーティストの時はお客さんが11人だけだったりしたらしいです。
ところが、私はなんだかコンサートではツキがあって、毎回満員御礼のお客さん! 椅子が足りなくて他の椅子も持ち出してたり、ろくに合わせが出来ない忙しさだったのに、本番はコンマスともぴったり息が合って、毎回、一楽章ですでにお客さんが盛り上がってくださったりして、とにかく幸せに演奏できました。
やる事が多くて体は疲れきってる状態でしたが、演奏中は何か温かい光に包まれていて、かえって純粋に音楽の真だけに集中出来たと思います。
止まらない拍手に、こちらが勇気と大きな喜びをいただけました。

ところが、、、試験となると、ど〜も毎回変なヘマをやってしまいます。今回は”ココまで”と言われた箇所を勘違いし、全然短く終えてしまって、”何これ?”みたいな変な雰囲気で、”なんだろう?”とは思ったのですが、、、。誰も”続きも吹いてください”とも言わないので、終わって出て行った後その間違いに気付く、という、悪夢みたいな事をやってしまいました。
結果としては、何十票あるうちの2,3票足りないが為に駄目だったそうで、自分の愚かさ加減に落ち込んでます、、、、。
もちろん、ちゃんと全部吹いてたら成功したのかはわかりませんが、、、。今日は落ち込む私を、辛口のクリストフが珍しく、”確かに短くておかしな雰囲気になって、それはマイナスだったけど、君のモーツァルトは一番良かった!他にもそう言ってる人達がいた!”と慰めてくれてます。

2008/07/08(火) ドキドキの週
今朝ピアノのグリンベルグ氏と合わせをし、疲れて一度帰ってきました。また金曜に合わせです。夜には野外劇場。その前に一休みして個人練習しなくては、、、。

今週はドキドキ、ハードな週で、夜中に野外劇場から帰って来るのにちょっと遠いのがきついので、月曜まで歌劇場近くに泊まる事にしました。
そこにはインターネットが繋がってないので数日間日記は書けないかもです。

7月絵日記の続き


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.