ドイツの空の音楽日記
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2008/04/29(火) 再び大雨
昨夜、オペラの練習を終えて歌劇場を出ると、桶をひっくり返したような大雨でした。それまではさわやかな好天気だったのでびっくりしました。今日もまた大雨です。
基本的に悪天候が続いてる中、前回も今回も演奏会やその準備で移動が多いときに限って素晴らしいお天気だったのには本当に感謝です!

私はちょっと疲れ気味で、昨夜の”マクベス夫人”練習、攻撃的なこの曲に圧倒されて熱に浮かされてるかのような状態になってました。ショスタコーヴィッチへの愛を取り戻したくて、今朝は大好きな彼のチェロ協奏曲のCD聴いてました。
やっぱりショスタコ、いいよな〜、このオペラが攻撃的になりすぎるのは私達の演奏がよくないのかな、、、。
このオペラは当時のスターリンへの抗議、怒りの意味があるそうですが。。。

私の居ない間、クリストフがお客さんがあったせいもあって部屋をピカピカに掃除してくれました!こんなに綺麗になったの、大晦日以来。ありがとうね〜。

2008/04/28(月) ザクセン地方の演奏旅行
ベルリンからの演奏旅行、良い天気にも良い人達にも恵まれた演奏会ばかりでした。
良い天気と言っても、大聖堂や石造りの教会の中に入ると震えてしまうぐらい寒くて、半そでのコンサートドレスを持っていったのはちょっとうかつでした。でも、ドレスって大抵袖なしとかですけどね。

寒くて震えてては演奏できないので、急遽下に黒い長袖シャツを来たまま、上から赤いドレスを着て、”昔風のファッション、ドイツだったらありかな?”と。ドイツ人はモードにはうるさくないのが助けでした。

演奏会はすべてフルートとチェロのDUOでしたが、その他の色んな方との出会いもありました。

オルガン奏者で、教会のカントルのブリッツェ氏、盲目ですが明るい方で広い人脈も持ってらしてBad Düben街の皆に愛されてるこの方が、今回の演奏旅行を企画して戴いた方です。

街のある教会のパイプオルガンがこの夏修理される、とのことで、その大教会での音響も試させていただきました。
大教会に珍しく音響がかぶらない、丁度良い残響です。
”夏以降にフルート・オルガンのコンサートも考えましょう”
と言っていただけました。
オルガンとの共演は教会の礼拝でちょこっとやった事があるだけで、正式なコンサートはまだです。
もし実現したら楽しみです!

コンサートの合間にその街の音楽好きのご家族の家に一晩お世話になりましたが、このご家族が本当に楽しい、話が尽きない方々で、思いがけずついはしゃいでワインを飲みすぎてしまいました。次の日に演奏会があるときはお酒は飲まないようにしてるんですけどね、、、、。
でも、そこでは早朝から充分練習もさせていただけ、次の日の演奏会にも何とか良いコンディションで臨め,お客さんにも喜んでいただけてほっとしました。

私はお酒を飲むと、すぐ眠れるけど短時間で目が覚め、そのあと動悸がしてしまう、、本番吹くのは充分睡眠が取れてないとちょっときついのです。しばらく飲んでなかったので忘れてました。やはり仕事が終わるまではお酒はご法度です。

演奏会を踏むといつもなんらか自分の反省点も見えます。
今回はDUOとソロの混じった演奏会でした。
DUOはまだしも全くのソロの曲になると余計欠点も目立ってしまうものですが、5月には全くのソロの演奏会があります。
短期間で少しまた成長しておきたいものです。

2008/04/24(木) 明日から演奏旅行です
今日は一日ショタコーヴィッチのオペラ練習でしたが、この曲、ショスタコーヴィッチが怒りとか不満が鬱積してる状態で書いたのでは?とちょっと思います。
ず〜っとエネルギー全開しっぱなしっていう感じです。
一日やるとへろへろに疲れました、、、、。
一つは、練習が街外れのハーフェンなので、一日中家からハーフェン、それから歌劇場、またハーフェンと移動が多かったせいもあります。でも、すべて自転車移動してたので、良い運動になったと思うんだけれど。

明日、朝の練習のあと、ベルリンに出発し、そのままベルリンでドゥオの合わせです。この週末がいよいよ自分の演奏旅行、楽しみです!

2008/04/23(水) マクベス夫人
ショスタコーヴィッチ”マクベス夫人”のオペラ練習が始まりました。ショスタコーヴィッチは大好きな作曲家で、フルートの曲がないのが実に残念で仕方ないんですが、このオペラは今のとこ、ちょっと激しい場面が多すぎかな〜と言う気がしてます。
でも、まだ始まったばかり。まだまだ楽しみです。

このとこ良い天気に恵まれ、自転車通勤が気持ちいいです。
良いとこに今日自然野菜が届きました!
早速新鮮なポレー(ふとネギ)を料理中です。

2008/04/20(日) 最終打ち合わせ
2回目のシンフォニーコンサートは盛り上がってました。
その時の演奏者の乗り、お客さんの乗れる空気、と言うのはいつも違いますね。

いよいよ今週ベルリン中心に小演奏旅行です。
今朝、共演するイータイと最終打ち合わせをして、プログラムが近代に偏ってるからと話し、一曲バッハのソナタを入れることになりました。これも数日で舞台で輝ける状態にもっていかなくちゃ、、。

先日のコンサートの録音を聴き、まだアーティキュレーションが甘い事などの反省点がしっかり見えたので、今週のコンサートで少しでもより高いレベルに持って行きたいです。

今日は久しぶりに少し青空が見えます。
運動不足解消に今日は自転車通勤しようと思ってます。

2008/04/18(金) 今ひとつのシンフォニーコンサート
コーティ氏のシンフォニーコンサートで、昨日ほど拍手が少なかったのは初めてでした。人気のコーティ氏はいつもは拍手が止まらないので。
ストラヴィンスキーの”三章の交響曲”がメインに来てるプログラミングは、お客さんには難しいのでは、と思いました。
ストラヴィンスキーだったら、メインにするには”春の祭典”とか”火の鳥”とか”ぺトルーシュカ”ぐらい、キャラクターのはっきりした曲にすべきなのでは、、、。
私個人的には、結構ストラヴィンスキー好きだし、軽めの曲目で今回はありがたかったです。

来週後半はフルート・チェロのドュオ・コンサートでベルリンに行きます。曲目が近代に偏ってるので、一曲ぐらいバッハを入れるべきかな、、という気がしています。
あと一週間、それぞれの曲をもっと覚えきるまでやらなくっちゃ!

2008/04/17(木) 向上できるかな。
この木・金がシンフォニーコンサート。今回はガーシュイン”ピアノ協奏曲”、ブラハー”オーケストラのコンチェルタント”、ストラヴィンスキー”3章の交響曲”、全体にリズミックで、深刻さがない、肩のこらないプログラムです。
自分のイベントも立て込んでる私には、良い息抜きになるタイミングでの軽い曲目です。

日曜のコンサートの後に休む暇がない、、と思ってましたが、今、精神的に乗っていて、舞台を踏んだ高揚感と反省点もしっかり残ってるので、かえって休まず演奏精神と技術のステップアップを図る良い時のようです。

2008/04/16(水) ちょっとは嫉妬もしてね〜
シンフォニーコンサートの練習の合間、今日は初めてのテレマン”フルート協奏曲”の合わせでした。
そのつもりで会場に行ったら、いきなり主催のマルコが、
”バッハの管弦楽組曲2番(フルートがソロ)もやるんだよ”と。 
そんなの先に言っといてよ〜と思いましたが、楽譜はたまたま持っていたし、何とかなりそうな気がして
”それは知らなかったから練習してませんよ”とだけ平静を装って伝えました。

だけど、10代の時から繰り返してる曲って思ったよりしっかり体に入ってるものでした。
合わせを始めてみると、練習はしてたけヌ初めてのテレマンより、
バッハのh−Mollのほうがずっと落ち着いて演奏出来、テンポの指示もしっかり出来ました。

マルコにはその後、”素晴らしいよ!楽しみだ!”と言って貰え、ほっとしました。
でも、テレマンはもっと自分のものになりきるまでやらなくっちゃと思いました。

その後、クリストフから連絡があり、
”コーティ氏から君に電話があったんだ。君と直接話したいって言ってたけど、居ないって言ったら、
君は夜の合わせに30分遅く来て良いってことだった。”

オーケストラの合わせの都合を、主任指揮者が連絡する、と言うのは普通はないことで、
秘書なりオケの責任者がやる仕事だし、夜の合わせの曲、私は全乗りしてるしで、
”???なんでかな???”と思いました。
夜の合わせの直前にコーティ氏に
”お電話ご親切にありがとうございます。でも、私全曲やってますから最初から居るべきでは?”と言うと、
”あ〜勘違いしてた。”との事でした。

クリストフは、でもそれでちょっと疑問に思ったようで、
”君と単に話したかったんじゃないかな。僕が出てがっかりしたんじゃないかな。君のコンサートの話をしたかったんだと思う。遅く来て良い、なんて言い訳だ。”と、珍しく、心配、というか嫉妬してくれたようです。
彼は普段女友達からの電話が多くて、私がやきもきさせられてるので、ちょっと嬉しかったりして、、、。

2008/04/15(火) ドイツ語インタビュー
まだ日曜のコンサートの余韻も疲れも取れてませんが、今日(まだ月曜)からシンフォニー・コンサートの練習で、またハードな週が始まりました。
明日はテレマンの協奏曲の初あわせだし、ちゃんと準備しなきゃ、と思っても、今日はちょっと上滑りな練習になってしまいました。

シンフォニー・コンサートの練習は、疲れてるせいか、ストラヴィンスキーの”3章の交響曲”、金管楽器の音があまりに大きくて頭痛になってしまいました。
帰りがけ、コーティ氏が初めて見せてくれたくしゃくしゃの笑顔にちょっと力もらえた感じです。

今日オケ練習の直前に、室内楽コンサート・マネージメントのシュルーダー氏に、
”次回のコンサートに向けてのインタヴューを取らせて欲しい”
と頼まれ、歌劇場の出してる雑誌に載せるから、と、初めてのドイツ語での雑誌向けインタビューでした。
”ちゃんとしたドイツ語になおして書いてくださいね〜”
とお願いしつつ、
”良い感じですよ。”と言われてほっとしました。

2008/04/14(月) コーティ氏の賞賛
待ちに待ってた(?)室内楽コンサートが昨日でした。
主任指揮のコーティ氏までが応援に来てくださってて、マチネ(朝のコンサート)であっても気力は充分でした。
おまけに、ずっと悪天候だったのが、この日だけ真っ青な空もプレゼントされました。

初めてだったヴィラ・ロボス”ブラジル風バッハ”、本番踏んでみると、もっとファゴットのパートも覚えきってればもっと自由に出来たな、と思いました。
それは主催のシュルーダー氏にも、
”いいコンサートだった! ボザのほうがヴィラ・ロボスより自分のものになりきって自由になりきってたね。”
と後で言われたし、自分でもそう思いました。
初演だった鈴木氏の”Kleine Opern Phantasie”も、大好評で、現代曲を意識せず、曲のユーモアとエモーションが充分お客さんに伝わった様子です。
演奏会としては大成功だったようでひとまず何かをやり遂げた喜びがありました。

本番を踏むと、自分のこれからの課題も更に見えるので、これもいいことです。まだまだ呼吸が自由でない部分も感じ、来ていらしたドラマチック・ソプラノのアニータ・バーダ氏にも、
”近いうち支えと呼吸法をちょっと見て欲しい”と再度お願いしました。

コーティ氏はいつものさわやかかな様子で、
”ブラボ!ブラヴィッシモ!君は本当に素晴らしい!君はもっと自分の素晴らしさを知らなくちゃ!”と言って下さり、頬にキスしていただきました。
私はちょっと冗談ぽく、
”その賞賛のお言葉、嬉しくて一生忘れません”
”僕もこのコンサート一生忘れないよ”
ここまではいい感じの会話でしたが、つい照れて、
”このキスも一生忘れません。今日顔洗いません。”
と言ってしまい、コーティ氏は
”あ〜あ〜あ〜〜顔は洗った方がいいよ”
と困ってられました。

昨日は自分のコンサートのあと、オーケストラはベルリン公演ですぐバス旅行になり、さすがに夜中に帰ってきて即ベットに倒れこみました。
今回はほっとしてる暇はありません。
明日テレマンの協奏曲の初合わせだし、2週間内にまた違うプログラムのコンサートです。
でも、こういう忙しさは喜んでこなせるストレスです。

4月絵日記の続き


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