ドイツの空の音楽日記
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2007/08/31(金) コーティ氏の発展
数人のオケの団員がコーティ氏が”イギリスのオーケストラに移る”という記事を見つけ、”コーティ辞めるのか?!”と心配しましたが、”いや、両方兼ねるつもりで居る”との事で、ちょっと安心。
コーティ氏が来てからオーケストラのやる気もあがってきてるし、出来るだけ長く居て欲しい、と、思ってる団員が多いです。

例の、いつも色々と嘘、偽りで人の妨害してくるフルートの団員に、初めて面と向かって、
”あなたの、そういう不正直で人を邪魔するやり方を止めて欲しい。”とはっきり言いました。
と、書くと簡単ですが、小心者の私はそれをはっきり言う決意に一晩眠れず、言った時は冷静でしたが、その後も眠れないぐらいでした。
もちろん彼女はその場でも噴火を起こしましたが、その後数日はおとなしくなりました。

”悪意に対してはっきりノーを言える事”
まだまだ私に苦手な課題です。

2007/08/29(水) 嫌な事と共にもっと良い事
今日も例の妨害してきまくるフルートの団員には悩まされましたが、それ以上に嬉しかった事もありました。
コーティ氏が、
”君、この前のヴィヴァルディの協奏曲、評判良かったよ!僕は聴けなかったんだけど、好評を聞いた。
また、君には何かやってもらうからね。何が良いか、よく考えとくよ。”
と、嬉しい言葉をかけてくれた事でした。

聴いてなかったのに、評判だけでまたやらせてくれるというのも、主任としてちょっとうかつですが、それだけ信頼してくれてるのかな、と嬉しく思いました。

2007/08/28(火) 古典の良さ再発見
昨日は乗ってるのはほとんどうちのオケのメンバーだけど、歌劇場主催でない、個人主催の室内交響楽団としての仕事でした。
私は何度も、”オケの仕事以外で同じストレス持つの嫌だから”と断り、
”フルートは君一人だから大丈夫!”と強引に乗せられたのでしたが、やってみると曲もシューベルトの5番交響曲などのシンプルで可愛らしい曲中心で、結構楽しんでました。
乗せてくれてありがとう!

歌劇場での仕事は大抵マーラーやシュトラウスやワーグナーなどの大編成で劇的な曲が多いのですが、たまにこういうモーツァルト、ハイドン、シューベルト初期など、古典的なものをやると自分の悪い癖を見直せて勉強になるし、シャワーで汚れを落とすような快感があります。

今日も歌劇場ではシュトラウスの”ドメスティカ交響曲””ダフネ”の合わせです。

2007/08/27(月) ノーが言える日本人に!
よく、海外で”日本人はノーが言えない民族”と言われますが、ドイツで生活してるとそれを特に実感します。

私も10代でヨーロッパに来て、相当ヨーロッパの影響受けてますが、それでも、嫌な事を”嫌!”駄目なことを”駄目!”と即言うのが下手で、ついつい言い訳を考え勝ちな癖があり、フルートのグループのように最初からこちらを陥れたい人には格好の相手となってしまってるわけです。

クリストフなんか見てると、”そんな事でもそんなにはっきり言うか!”とよくびっくりさせられます。
そして間違った事や自分があきらかに不利にされてる事、そのままにせず、怒らないでしっかりと反論する姿、今回ほどうらやましいと思ったことはありません。

私もこれを身につけなきゃ!この先やってられなくなります。
普通にいい人に対しては問題ないんです。が、相手が明らかに悪意がある場合、逃げ勝ちになります。これからはそういう相手にも最初から譲らない精神に変えないとな、と、今決意してるところです、、、。

2007/08/26(日) ここまで邪魔するか、、、
(こちらはまだ25日)今日はマンスフェルドという街に演奏に行ってきました。演奏会の直前、ゲヴァントハウスから来たゲッツ氏が、”コンサートの黒い靴忘れた!今履いてる茶色しかない”
”私、黒い靴で来て、コンサート用にも黒いの持ってきてるから使っていいですよ”と言うと、大笑いになりました。
”足の指全部切ってもはいらねーよな〜!”と。

結局彼は黒い靴下に黒いサンダル借りてはいて、遠目にはわからないかな、、というカッコをしてました。
皆が”足が楽でいい演奏できるだろ〜”と言ってましたが、本当にいつもにましてリラックスしたやわらかい音のホルンだなあと思って感心しながら共演してました。

演奏会自体は楽しかったのですが、普段から私が演奏活動などできないよう邪魔してる、フルートのグループの魔の手はここまでのびてました、、。
コンサートが終わると、主催者に、”君のフルートのグループから、君を演奏会に使うと代わりが居なくて誰も吹けなくて困るってクレームが着たんだ。”と。
”え!そんな、ちゃんと彼女だって吹けるはずですが、、。”
”とにかく彼女に私出来ないって泣き付かれたから、先のコンサートは考えなくちゃね”

あ〜あ!またどーっとストレスが着ました。
嘘つきめ!吹けないのなら、オーケストラ辞めろ!と言いたいところですが、、。

この分で行くと、他のコンサートも邪魔されまくるだろうから、今対策を練ってます。
コーティ氏に事情を話して、大切なコンサートの日に助っ人を買わせてもらうとか、コンサート多い3ヶ月は無給休暇をとるとか。
クリストフは、”3ヶ月休んだとこでその後だって大事なコンサートなり来るでしょう。コーティ氏に、正直に、純粋に音楽やりたいのに障害を受けてるって事を、感情抜きで話すんだ。
君の事かなり見抜いてると思うから、君が正直に話せば、きっと君の側についてくれる。”とアドヴァイスくれてます。

オーケストラって、こういう人間関係の足の引っ張り合いさえなければ、天国だと思うんですが、、、、、。

2007/08/23(木) 大物・フィリップ・モル氏
昨日、フィリップ・モル氏に初めて身近でお会いしました!
ぱっと見た瞬間、すぐには氏だと気づかないくらい、気さくで親切で普通の人、のような印象でした。大柄ですが、、。
でも、一流の大物って、あったときには全く人を畏怖させない、感じのいい人って事がよくありますよね。

レッスンに入っても、出してるオーラや言葉使いは、彼のピアノと同じように、暖かい、人柄のよい、心地いいものでした。
ただ、言ってる内容は、全く無駄のない、シンプルでいて厳しい、本当に頭の切れる人しか言えない内容でした。

”これは、試験pのレッスンだから、僕の解釈を与えるレッスンとは違う”と明記しておいて、
”僕の経験から言って、試験に通る人は、まずリズムがこれ以上ないほど正確な人。どんなフレーズも、リタルダンドも、一貫性がなくちゃいけない。人にわからないルバートや一貫性のない間はご法度”

イベールの2楽章の再現部前のリタルダンドも、最後の最後までしっかり遅くしていって、一緒に息をとって新たにテーマに入ると、それまでそこで感じられなかった感動が、その曲に生まれました。
こういう風に、ちゃんと音楽的規則を守ることでかえって深い感動が生まれるんだな、、と実感した瞬間でした。

これはピアノのレッスンでしたが、色々試験やってる私には、こんなレッスン、フルートではありそうで、なかなかない、と思いました。

プロコフィエフではモル氏がピアノ弾いて私がそれに合わせる、というおいしい思いもたくさんさせていただきました。
そのフレーズがどこに行くのか常に見えてて、指は寸分の隙なくコントロールされてるので、彼と合わせるのは初めてでも、テンポ感が違ってもとっても楽。
世界の一流の演奏家が彼とアンサンブルしたがる理由がよくわかりました。

レッスンは3時間以上になりましたが、モル氏は疲れた様子もなく、でてるオーラも全く持続したまま。常に大事なことだけに集中していて、安定しきってる、大物だからでの余裕を感じました。そして、自分のことより、私にさりげなく
”こんなに長くつきあってくれてありがとう。とても助かったよ。”と言ってくださる心遣いも、”やはり人間できてる”と感心させられました。

とにかく凄く感じのいい方だったので、”この人が、私が子供のころからレコード聴きまくって、演奏会で聴いていたその本人なんだ”と言う実感もかえってさせない方でした。

彼の信条のひとつは”リズムの一貫性”という基本で、徹底してるが為に全く硬さもこだわりも感じさせない、安定しきってるからこそ周りが安心して聴ける、というのを目の前にしたのはこの先勉強していくのに大きなプラスです。

2007/08/20(月) 親孝行
先日、思いつきで両親にアルザス旅行の写真とこっちで出てる自分のバッハのCDと最近の演奏会のCDを送ったら、今日、もの凄く喜んでくれたメールが来てました。
普段用事しか書かない忙しい父も、細かな感想や感激を書いてくれてて、”こんなに気にかけてくれてるんだ!”と、普段ほとんど連絡もしない自分を反省しました。

あさって、友人の付き添いでフィリップ・モル氏のレッスン受けることになりました。世界的ピアニストで伴奏者です。オーソドックスでいて深みのあるアンサンブル聴かせるピアニストって彼を置いてもう、いないんじゃないかというぐらいの人。
見ていただく曲、私は自分の試験ではないのでいい加減にしか練習してなくて、ちょっと内心あせってるかな、、。
今日、明日、しっかりやっておかなくちゃです。

下はアルザス地方、カイザースベルグの城跡より撮った写真

2007/08/18(土) 日本料理ってべちゃべちゃ?
昨夜、かいわれ大根の第二段・種まきしました。
結構遅くにまいたのですが、今朝、もう黄色い芽が出掛かってます!

残り少ない夏休みなのに、私がこのとこ一日中歌劇場なので、クリストフが”さびしい。悲しい。ついお菓子こんなに食べちゃった。”と言うので、今日はあわせに遅れて行く事にして、お昼しっかり作ろうと思ってます。

私の料理って、なぜかよくべちゃべちゃになるんですよね〜。
色々混ぜるのが好きなもので、、、。
それで、クリストフが、
”日本料理ってべちゃべちゃしてるんだね。”
と、間違った観念を持ってしまったのでちょっとあわてています。
今日はピリ辛サラダと緑のスパゲッティを予定してます。

本番前・楽屋でのクリストフ

2007/08/17(金) 食べられたかいわれ大根
友人とのあわせは順調に進んでいます。プロコフィエフのソナタは割りと頻繁に演奏してますが、イベールの協奏曲はとても久しぶりで、やっぱりこの曲は侮れないな、と思いました。
誰もいない広々した歌劇場はやっぱり居心地よくて、半日以上ぶっ続けに吹いててもあまり疲れません。


今日、いよいよ15cmほどに育ちきった可愛いかいわれ大根をサラダに混ぜて食べました。ピリッとしてシャリシャリしてておいしい!
ただ、毎日観察してたせいか、根元から切り取って使った時は、可愛がってるペットを食べるような、なんとなく残酷のような気もしました、、、。



写真は7月15日コンサートより-光永ホールにて

2007/08/15(水) 恐ろしい書類の国
今日から数日南ドイツからピアニストの友人が来てくれます。
彼女の試験の賛助演奏するので、その合わせの為です。
彼女も日本人でいて、ドイツで勉強し、そのまま音大の伴奏者講師としてドイツで就職してる、同年代の励ましあえる存在です。直接会えるのはもう5年ぶりになるかな。

昨日で気が重かった税金申告2006年の書類を税理士に出し、かなりすっきりしました。といっても、その書類まとめるのには一日がかりでした。”これで捨てられないゴミが減った!”と思ったら、2005年の分の書類がどかっと帰ってきて、げっそり。10年間は捨ててはいけないんだそうです。
オーケストラのある知り合いが、これをおろそかにしたら、ある日調べが入って何十万と払う羽目になったそうで、ドイツは書類が恐ろしい国です、、。

8月絵日記の続き


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