ドイツの空の音楽日記
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2006/07/16(日) 蚊の踊り
昨夜に限って、”このとこ日が落ちても暑いし、嵩張るから、今日はコート要らないや”と思っていたら、本番の前半から突然底冷えしてきて、数時間震えながら演奏してました。うかつでした。
ヨーロッパは気温の差が激しいから、要注意です、、。

今日は夕方から”オペレッタ・ハイライト・コンサート”で、久々に満員の入りでした。雲のほとんどない良い天気で、お客さんが着てる明るい色の服が映えて、野外劇場は夏らしい華やかな楽しい盛り上がりになりました。

途中風が激しくて、私は楽譜しっかりゴムと洗濯バサミで留めてなんとか大丈夫でしたが、横の人の楽譜が著ッ中吹き飛んで来てました。
蚊が飛んでくると、刺されたくないからつい捕まえたり。
野外劇場の真裏が池になっていて、蚊も多いです。

楽譜をいつもさっとめくるので、楽譜はその時挟まれた虫達の押し花みたいになっています。

2006/07/14(金) 家族天国
私がドイツで働きだしてからいつも感心することの一つが、ドイツ人が家庭を大事にして、家族との時間を心から楽しんでる姿勢です。

ドイツは共稼ぎがほとんどですから、家庭によっては夫婦が違う街で働いていて、忙しい合間に行き来してる人も結構います。が、仕事の後家族のいる街に駆けつける時の嬉しそうな顔!
”大変だ”とか、不平も滅多に聞きません。

同じ街に住んでる人も、仕事が終わったら飛ぶように家族のもとに急いでます。

パーティなど、それが職場の物であっても、皆旦那さん、奥さん、子供達を連れて来て家族単位で楽しみます。
呼ばれたら家族なりパートナー同伴で行くのが当たり前であり、そこでは同僚の普段は見られない”親としての顔”なんかが見えてお互いリラックス出来てます。

2006/07/13(木) モーツァルト・オペラ”魔笛”
今夜の本番は歌手が粒ぞろいで引き立ってました。

今年はモーツァルトの生誕250年記念で、特にモーツァルトの作品が多く演奏されてますが、彼のオペラで一番人気なのが”魔笛”かな、と思います。

誰でも口ずさみたくなるような素敵なメロディで一杯だし、舞台は最初から大蛇は出てくるわ、動物も出てきて子供も楽しめるし、登場人物のキャラクターが音楽的にもはっきりしていて、こんなに最初から最後まで愉快で楽しくて美しいオペラもなかなかないでしょう。(ちなみに、うちの歌劇場の大蛇は尻尾つけた上半身裸の若い女性がやるので、子供よりお兄さん方が楽しんでるようですが、、。)

面白いのは、お話の主人公は王子様なのに、音楽的主人公は脇役でずっこけ役のパパゲーノであり、悪役達であることです。

そして登場する魔法の楽器!悪役にやられそうになってあわてて鳴らすと、そのあまりに綺麗な音色に思わず悪事を忘れて踊ってしまうシーン、モーツァルトは、”成る程、これなら悪人も聴き入ってしまうな”と思わせる素敵なメロディを書いています。

私が個人的に大好きなのが、終わりがけの、パパゲーノがもう会えないと思っていたパパゲーナちゃんに出会うシーンです。
2人とも、何十小節も歌う歌詞は”パ”だけ。
その”ぱぱぱぱぱ”のリズムがだんだん速くなって、”パパゲーノ!パパゲーナ!”と呼び合うシーンの音楽の、なんと喜びに満ちていて美しいことか!人生の喜びが音楽で集約されてる、感動的シーンです。

2006/07/12(水) 音は精神そのもの
毎日演奏していて思う事は、年が行くほどに、その時の精神状態が音にも表現にもダイレクトに出ることです。

昔から、嬉しい時には自然と演奏も良くなる、というのはありましたが、今は、誰かに不満持っていたりしたら音は絶対澄まないです。練習はもちろんですが、心に曇りを作らない、という課題が年々大切になってきてます。

人間関係のストレスが出来やすいオーケストラの中では時々難しい課題ですが、音楽の喜びのほうに集中出来る精神力がもっともっと欲しいこのごろです。

今日はドイツは暑すぎない、気持ちのよい夏の天気!
今からまた野外劇場に出発です。

2006/07/11(火) グリルパーティー
昨夜、同僚のグリル(バーベキュー)パーティに呼ばれました。バロナー教会で行われているコンサート出演者の打ち上げでした。

行くまでは、疲れていて、仕事のあとまた気を使うのか、、とちょっと憂鬱に思ってたのですが、参加してみると晴れた空とともにストレスも吹き飛ぶ楽しい会でした。

よく共演してるチェロのマルセルが、”僕は年取ったら農場持って、時々コンサート開きながらの自活したい”と言ったので、
”それ、私も思ってる!”と言うと、
”無農薬、無化学肥料でやりたいんだろ。今みんなそう思ってるもんね”と言ってて、びっくりです。
”私は糞尿も使いたくない””それは量の問題だ”
みたいに、話が弾みました。

先日ドームコンサートで共演したバーバラも来ていて、
”主催者が、あなたに感謝するって言ってた。あなたのソロ大好きだったって!”と、嬉しい報告をくれました。

思いがけなく色々な人と話が弾み、気が付いたらもう真夜中でした。こわごわさびしい夜道を自転車で帰りましたが、心は行く前より元気になってました。

2006/07/10(月) ベルリンフィルの若手
2日間、ベルリンで、ベルリンフィルで弾く若手のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの方々と合わせをしていました。
秋のコンサートに向けてです。

彼らは音楽に対してとても自由で、どんな小さなフレーズや伴奏系の部分でも思い切った表現をし、曲がたちまち生き生きと喜びに満ちて、演奏しながらあまりに楽しいのでびっくりしました。しゃべっている時は感じなかったのですが、演奏していると、彼らの高い霊性で、こちらの音まで洗われてピーンと張ったしなやかなものに自然になっていきました。

そして、”こうやりたい”と思う音楽的表現を、口にしなくても演奏しつつさっと察してくれるし、空を飛ぶように演奏しやすいのです。レベルが高いと、想念で通じる、というのを四重奏でこんなに実感出来たのは初めてでした。

私としては相手が上手くて自分もいつも以上の力が出せる状態でしたが、彼らも
”あなたのフルートはとてもいい!音も素晴らしい。ブラボー!”
と喜んでくれ、こんな嬉しいことはありませんでした。

5月からずっと4人で合わせられる日にちを探していたのが、4人とも忙しくて,今回やっと実現したのでした。

秋の本番がとても楽しみになりました。そして、思いがけない大きな喜びと刺激を与えられたことに感謝感激です。

2006/07/08(土) 雨の日の野外劇場
からからに乾いた猛暑が続いてましたが、今日は雷と大雨に見舞われました。それでも野外劇場の演奏は決行するので、オーケストラはみじめです。屋根はありますが、かなり端に居るオーケストラは雨が降ると楽器が濡れてしまうので、、。

金管楽器は持ちこたえますが、弦楽器や木管楽器は木であったり細かいメカニズムがあって、雨に濡れると楽器は駄目になってしまいます。その為、この野外劇場での仕事には壊れても良いような安い楽器をわざわざ用意する人が多いです。
弦楽器なんて、良い楽器は何百万では安いぐらいの凄い値段だし、壊れたら2度と買えませんよね。

あまりに雨が激しくて、途中で取りやめになったコンサートもありました。
お客さんだって端のほうの人は濡れるので、雨の日の対策もうちょっと何とかなったらいいんですが、、、。

2006/07/06(木) 暑い夏の自然野菜
昨日帰ってきたら、玄関に2回目の自然野菜が届いてました!
2週間ごとに届く約束で、友人は”食べきれない事もある”と言ってましたが、初回は数日で平らげてしまいました。

昨日届いた中には知らない、黄緑の長ーい葉っぱのような野菜も入っていて、炒めてみたら、これがおいしい!
クリストフも知らないと言っていて、”あまりにおいしいから名前知らなきゃね”と言ってましたが、昨日と今日でその葉っぱはすっかりなくなりました。

気のせいか、自然農法の野菜を取るようになってから、演奏する音まで澄んできたように思います。

2006/07/05(水) 冷却
今、ドイツ対イタリアのサッカー・セミ・ファイナルを見てましたが、ずっと0対0で、延長戦の最後の最後の数分でドイツは1点取られ、最後の数秒で2点目も取られ、あまりに悔しい負け方でした。

今日のオーケストラの練習もサッカーまでに終わるよう、早めに始まり早めに終わるほど、ドイツ中がこの世界試合にかけてましたが、明日からみんなどうなるんでしょう。

春一番ならぬ、夏一番の夢が消えて、静かになってしまうかな、、。

2006/07/03(月) 急に売れてるドイツ国旗
ドイツは今が一番の夏盛場で、天気の良い暑い日が続いています。この熱気と勝ち残りの4国に入ってるサッカーの盛り上がりで、走る車ほとんどがドイツの国旗をかかげています。車によっては3つも4つも。
車体そのものをドイツの国旗の黒、赤、黄に塗ってるのもあって、面白い眺めです。

サッカーの試合は練習と重なって見れないこともあるのですが、ドイツが点を入れたりすると街中から歓声が上がるので、見ていなくてもなんとなく様子はわかります。

勝ったときには人々は喜びの叫びをあげながら駆け回るし、車もクラクション鳴らしまくりが数時間続くので”あ、勝ったな”とわかります。

そのサッカーの盛り上がりで、野外劇場のオペラは例年よりちょっと忘れられてる感じです。お客さんは毎年毎日4千人近く入るのに、今年はまだ2千人、といったところでしょう、、。

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