ドイツの空の音楽日記
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2006/06/08(木) くるみ割り人形
昨日は私が最も好きな曲のひとつ、”くるみ割り人形”(チャイコフスキー作曲)でした。

この曲は子供のころの”夢見る心”を取り戻させてくれます。曲の冒頭が始まったら、その軽やかな弾んだリズムとともにうきうきした夢の世界に引き込まれるようです。
何十回も同曲の本番をやってるオーケストラの皆でさえ、この曲のときは皆楽しみにしているのです。

バレーでのお話は、幼い女の子がクリスマスに人形をもらいます。その人形がある時は大きくなって狼に襲われた彼女を助けたり、人間の男性に変身して彼女を不思議な世界に連れて行ってくれたりと、彼女に様々な素敵な夢を見させてくれる、というもの。

また、この音楽が宝石のように輝いて、その場その場にぴったり浸透していきます。一般にはこのバレー版の中からえり抜かれた”組曲”が有名です。

クリスマスシーズンにやるべき”くるみ割り人形”を今やるとは、もう、この曲のプロジェクトがクリスマスに来ないのかと、皆心配していました。お客さんにも非常に愛されてる曲ですが、オーケストラからも、とても愛されています。

お客さんは総立ちでいつまでも拍手を送っていました。
また是非クリスマスにはこれを演奏したいものです!

2006/06/07(水) 最後の”椿姫”バレー
歌劇場のバレー監督シュナイダー女史が引退されるので、今週はバレー特集です。

昨日はバレー版”椿姫”(ヴェルディ)の最終公演でした。
この曲は明るくて超絶技巧をみなで集中する楽しみもあって好きだったのに残念です。
昨日は特に心こもりました。まわりもそうだったと思います。

2006/06/05(月) プフィンクステン(降臨祭)
オペラの本番前にある控え室で練習していたら、衣装係の人がやって来て、”今日の本番はなくなったよ”と言われました。公演取りやめの時は大抵半日前には連絡あるので、不思議に思ってオーケストラ控え室に戻ると、皆が突然のフリーを喜んでいました。
主役の歌手が本番直前に倒れ、大したことはないらしいですが、代役を探せない状況だったそうです。

今日はドイツはキリストの降臨祭で、街の中心は御祭りでにぎわっています。
これ幸いと、私もクリストフ君とフェストに行ってみました。
出し物はドイツ特性の焼きソーセージ屋台が多く、ビール、果物のワイン付け、クレープ、ジャガイモのプッファー等など、中心街はおいしそうな匂いでいっぱいです。

クリストフ君の薦めで、ハンガリー産物のランゴスという、揚げパンににんにくソースのかかったような物を食べました。
味がおいしいというより、祭りの雰囲気がおいしかったかな。

2006/06/04(日) ドイツでの歌謡曲?
オペレッタ・ハイライト・コンサートで、お客は満員でした。
オペレッタの曲は正統クラシックとはちょっと違って、大衆向けに出来ている物が多いです。日本で言えばオペラは能に値し、オペレッタは歌舞伎でしょうか、、。
それで、客層も、普段クラシックを聴かない人も歌謡曲を楽しむ乗りで来るので、いつも大体満員になります。

音楽家にとっては興味深さが少ない仕事ですが、指揮のシュタイニッツ氏は持てるインスピレーションを最大に発揮して楽しいコンサートにしてくれました。

拍手がとまらず、用意していた4曲のアンコールでも足りなくて、練習していなかった曲までやりましたが、それでも完璧に演奏すオーケストラに、我ながら感心しました。

2006/06/03(土) オルフェウス
グリュックのオペラ”オルフェウス”の本番でした。このオペラはじーんと涙の出るような、美しい曲です。
お話は悲劇で、いきなりエウリディーチェの葬式で始まり、胸に染み入る短調ですが、耳にはさわやかです。

オルフェウスが天国に妻のエウリディーチェを迎えに行くシーンでは、
”天国で流れてる音楽はこんな美しいものかも”と思わせる響きがします。

グリュックはこの曲以外ほとんど知られていなく、この”オルフェウス”を残すため生まれてきた作曲家なのかも、と思います。オペラ中場のフルートのソロ、”精霊の踊り”は特に有名です。

2006/06/02(金) とほほ、、、
今、同僚が病欠でずっと彼女の分の仕事もしてるのですが、今日、彼女の旦那さんが、”重くはないが、1ヶ月はかかりそうだ”と言ってきて、目の前が暗くなりました。結構きつくなってきてて、さすがに来週ぐらいには戻って来てくれるかな、、、と期待してたので、、。
とほほ、、、。

今日はオペレッタ・ハイライト・コンサートの練習でした。オペラは基本的に音楽と歌で話が進むのですが、オペレッタはそれにセリフ付きの芝居が加わります。お話も、オペラは悲劇ドラマが多いのに比べ、オペレッタは喜劇が中心です。

2006/06/01(木) 平等の国
今朝の練習の時、ある奏者が指揮者と喧嘩を始めて、冷や冷やしました。私の横に座ってる同僚ですが、指揮者の取るテンポが遅すぎる!と、凄い剣幕でした。

日本ではなかなかないのでは、と思いますが、ドイツでは指揮者のいいなりでなく、オーケストラ側からも希望や文句を言う事がよくあります。こういうところ、上下関係が希薄で、基本的にみな平等、というキリスト教の精神が強いです。

夜のオペラの本番では喧嘩しかけた彼女も指揮者も、何もなかったかのようににこやかでしたから、からっとしたものです。


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