ドイツの空の音楽日記
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2006/12/07(木) 食事天国
来ました来ました!自然農法の野菜が。
このとこクリストフも私も心待ちするようになりました。

今回はまた知らない、”グリュン・コール”という深緑の野菜を見覚えました。昨夜は農家の人に会えたので、料理の仕方も教えてもらえました。
”まず20分湯がいて、冷えてから細かく切って、普通は脂っこい肉とともに料理する”との事です。

ざっくばらんなおじさんですが、自信と野菜への深い愛が感じられました。
それは、いつも、鮮度一杯で、飽きない工夫の選択をみても伝わる物ですが。

昨日は肉を食べる気分じゃなくて、湯がいた後はツナと一緒にバターと醤油で軽く炒めてみました。
適当だったのに、やっぱり新鮮野菜はおいしーー!!
マッシュ・サラダも、何もつけなくてもおいしい!

普段夜は温かいもの食べたくないクリストフも大喜びで平らげました。
まだにんじん、紫玉葱、白菜、ジャガイモ、サラダ、とあって、
どう食べようかとわくわくしています。

2006/12/06(水) フレミングのジャンヌ・ダルク
フランスを救った少女、ジャンヌ・ダルクの映画を1950年ごろのヴィクトール・フレミング監督で見た事ありますか?
最近の物も、もちろん筋は似たようなものですが、映画の信念はかなり違います。
私は、本当の話はこの古い映画に近かったのでは、と思います。

このジャンヌ・ダルクは、田舎のおとなしく信心深いごく普通の少女で、フランス滅亡の危機に毎日一心にお祈りしています。
すると、神が、彼女が先頭たって戦い、やがて落とされるであろう最後の砦、オルレアンを救え、と使命しているのを悟ります。

このジャンヌはびっくりして、”神様、私は男性さえ恐れる少女です。とても無理です。誰か他の方に!”
と祈ります。こういうところ、とても自然です。

それでも彼女は”神の望む事だから”と決意し、周りにさんざん馬鹿にされ、叱られつつも必死に行動開始します。
そして、いつも一人か二人の理解者があらわれ、結局神の言葉を果たしてフランスの危機を救えます。

この間、映画を見てるほうにはその神なる声も姿も見せません。ここが、この監督の凄いと思うところです。
オーバーな演技でなく目の深さで、スペクタクルでなくて真実を、と言った信念が強く感じられます。

ジャンヌの目、顔つき、言葉、そういうもので神秘が起こっている事を充分感じられる、迫真の目の演技です。

最後も、火あぶりの怖さからつい、脅しに乗って、”聞こえてる神の声は悪魔の声と認めろ”という証文にサインし、
その夜に泣く泣く”あなたを裏切りました”と祈ってるジャンヌの顔が急に輝くシーンも泣けます。

”あなたは私を許してくださいました!もう、火あぶりも怖くありません”

何があったかはこちらに見えなくても、ジャンヌの表情で、こちらまで何か神に許されたような気持ちになってすっきりした気分になるから不思議です。

このジャンヌを演じてるのは若し頃のイングリット・バーグマンです。
他に、こんなに凄い演技してる彼女の映画をまだ見た事がありません。
バーグマンはもともとジャンヌ・ダルクを演じる事が夢だったそうです。
彼女のジャンヌ・ダルク像は魔女的力を持つ女ではなく、ひたすら純真でまっすぐなクリスチャンの少女だったようです。

フレミングの映画は”風と共に去りぬ”の方がずっと有名ですが、この”ジャンヌ・ダルク”ももっと多くの方に見て欲しい作品です。

2006/12/04(月) このとこ良いプログラム!
このとこ、ゴールドマルクのオペラ”シバの女王”上演予定が主役歌手の病欠ですべてグリュックの”オルフェウス”に変わり、オーケストラの皆も観客も喜んでいます。

”シバの女王”はこの50年だかまったく上演されてなかったのを、うちの歌劇場だけが上演している、ということに意味があったらしいですが、何だか全然印象に残らない作品です。
逆にうちで上演してる”オルフェウス”は凄い人気で、ドイツ・ナショナル・テアトル賞までノミネートされたらしいです。

悲劇もさわやかな天国的メロディで聴かせるこの曲、私も大好きですが、やはり演奏する側にとっても楽しい曲が、お客さんにとってもそうみたいです。

今日はさわやかな天気で、久々に一時間以上かけて歌劇場まで歩きました。
街では、そろそろクリスマス準備にツリー用の木が運ばれたり
していて、これからが一年で最も街が賑わう時です。

2006/12/01(金) 霧の向こうのスーパーマン
今日は月の始まりにふさわしい日本晴れ(ドイツ晴れ?)に恵まれました!

昨日は”Mariza"本番でしたが、指揮者がロース氏からシュタイニッツ氏に代わり、主役歌手が病欠でゲストに代わると、まるで違う曲のようでした。

終わった時、丁度帰りの電車が出てしまった時刻でした。
夜中になると電車ががくっと減ってしまいます。

外にでると街は霧の中でした。
”あーあ、30分待たなきゃないんだよなー、この方向の電車”
と思っていたら、霧の向こうからやってくる光が!
3分ほど遅れで逃したはずの電車がやってきました!
丁度お客さんも皆”逃した”と思っていたようで、
”わア、遅れてきてくれた!”
とホームのあちこちから歓声があがってました。

寒いしお腹すいてるし、私達のために遅れてくれたようなその電車がスーパーマンのように見えました。


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