ドイツの空の音楽日記
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2006/11/28(火) 誕生日
今日はクリストフの誕生日です。
ドイツではいくつになっても誕生日を大切に祝う習慣があって、オーケストラの練習の直前にも、毎回その日の誕生日の人に皆でファンファーレをおくります。

今日は本来朝から夜までオペラ”サバの女王”の練習だったはずが、主役歌手の急病で休みになりました。
クリストフにはそれが何よりのプレゼントだったようです。
しかも、雲ひとつない快晴です。

クリストフの電話は祝電のあらしで早朝からなりっぱなしです。
彼は”うるさいから今日は一日遠出しよう。でないと、一日中電話しっぱなしになってしまう!”と言ってます。
私には、そんなにも沢山の人が誕生日覚えていて祝ってくれるなんてびっくりなんですが、、。

2006/11/27(月) ハーモニー
今日は”タンホイザー”の本番、4時間以上でしたが、今編曲をしていて、なれない仕事なので自分の和声感覚(ハーモニー)の足りなさをかんじていて、ワーグナーの和声技術に集中しながら演奏してました。
ちょうど、普通はメロディのソロが多い管楽器が、ワーグナーではよく和音で使われているので勉強には適役でした。

御蔭で今日は違う耳でワーグナーを楽しめました。
たまにはいつもと違う仕事もいいものですね。

2006/11/23(木) 知らない野菜
また自然農法野菜が届いて、昨日は”ルッコラ”という今まで見た事ないサラダ菜とホウレン草、ジャガイモ、で舌鼓打ってました。
”フェンヒェル”という、黄緑の知らない野菜も入っていて、クリストフが野菜に詳しい友達に食べ方を訊いています。
見た事のない野菜を知れるのも楽しみの一つになっています!

2006/11/22(水) 勘違い
昨日はオーケストラ、舞台練習でしたが、
”この練習はコンサートマスターなしなのかな?”と思ってました。
そしたら、いつも本番が始まる時間になって、コンサートマスターが燕尾服姿で遅れて入ってきました。
オーケストラは爆笑になりました。
本番だと間違えていたようです。
遅刻はご法度ですが、この勘違いはみんなに最後まで楽しい雰囲気を与えてくれました。

2006/11/21(火) ボンでのコンサート
昨日ボンから帰ってきました。
リサイタルは教会であり、とても響くし音もかぶらない、フルートには恵まれた音響でした。
曲目はバッハとモーツアルトが中心で、清らかな雰囲気の空間と曲がマッチしました。

特に、敬謙なクリスチャンでもあったバッハは、教会の天上高い響きと一体となり、演奏しながらもバッハそのものが光となって降りてくるようなインスピレーションがありました。
聴いていた方も何か感じられたようで、後で多くの方に
”バッハが良かった!!”と言っていただけました。
そして、バッハの演奏中に、自分でこれから改善すべき課題も見え、実り多き演奏会をさせていただけたと思っています。

本当はあわせの合間に、美しい自然の中での散歩も期待してたのですが、あいにく連日雨でした。
それでも、泊まっていたところは街外れの空気の良い、山々の紅葉が綺麗に見える所で、気持ちもゆったりしました。

帰ってきたら、10月に日本で共演したベルリンの仲間からも嬉しいメールが届いていました。このメンバーは何か大切なものを引き出す稀な組合せ、と思っています。
皆が皆、”また共演したい!”と願っているし、これからも良い感じで続いていけばなあ、と思います。

(写真は10月・日本にて)

2006/11/17(金) 明日からボンに演奏旅行です。
新しく、フランス人のチェロの女の子が入団してきたので、
”実は私は何年もパリで勉強して、フランス語が話せたんだけど、今は忘れちゃった、、”と話しかけたら、喜んでくれ、それからはフランス語で話しかけてくれるようになりました。

ところが、彼女の言う事はわかるけれど、フランス語話そうとするとドイツ語が混じってしまう。
一生懸命考えながらでないと、スムーズには話せなくなってるのにショックです。
しばらくフランス語しゃべってると、今度ドイツ語に帰った時にまたフランス語の単語になったり、どうも頭が整理しきれません。

ミュンヘン音大の私の先生は語学の天才でした。生徒達の国籍が皆違って、1時間ずつ違う言葉で教えていたのを思い出し、(英語、フランス語、ドイツ語、ハンガリー語、デンマーク語、というように)今更ながら凄いなあと思います。

明日から数日、ボン(ベートーベンの生まれた街)でのリサイタルで出かけます。
ライン河周辺は私の、ドイツで最も美しいと思う地域です。
楽しみです!
(写真はライン河のほとりで・9月)

2006/11/15(水) 寝袋
昨日の朝、一番乗りで歌劇場の練習室に行くと、部屋の真ん中に寝袋がおいてありました。
邪魔にならないよう隅に置いて、その日一日中そこにありました。
今朝、また一番乗りで行くと、
消えていました。
歌劇場でキャンプ??

2006/11/14(火) 暗い空にも自然農法野菜
待ちに待った自然農法野菜がまた農家から届きました!
今回はにんじん、じゃがいも、ふとねぎ、セロリ、日本名のわからない、中身の赤いロット・リューベン、リンゴ、等でした。

クリストフが、”えー!僕はセロリもリューベンも苦手だー。”と言いましたが、それでも自分で両方とも工夫して料理してました。
セロリはタマゴと小麦粉つけて油であげてハンバーグ風に。
リューベンはリンゴと一緒に摩り下ろしてフルーツ・サラダ風に。
新鮮だからか、料理の仕方が良かったのか、”これがセロリ??”と思うようななんとも風味のいい味になりました。

クリストフは”普通だったらセロリなんて自分で絶対買わないけど、こうやって届いてしまえば、何とか工夫して食べるから、やっぱり自然農法野菜取り始めて良かった!”

にんじんもその甘さ、BIO(自然食)として売ってるのとも比べ物になりません。

このとこ分厚い雲で一日中昼がないようなくらーい冬になってきましたが、この野菜達にも明るいエネルギーもらっています。

2006/11/12(日) 誠意あるコックさん
ながーい”タンホイザー”の本番が、昨夜は遅くから始まったので、終わったのはほとんど夜中の12時近くでした。
聴いてるほうも大変だったのではと思いますが、朝から練習だったオーケストラの連中は終わるとふらふらでした。

その前、歌劇場向かいの安い中華で食事した時、客が少なかったのもあって、シェフコックが特に心込めて料理してくれたようで、特においしかったのですが、
”ちょっと味が薄めかな”と醤油をいれて食べたら、その様子を見ていたようで、帰り際、
”薄かったんでしょう?次はもうちょっと塩入れるね。”
と声かけられました。
”いや、とってもおいしかったですよ!”と言っても、
”いや、まだまだ!”と。

そこの中華は小さくて、レストランと言うほどでもない店ですが、大抵一杯に人が入って並んでます。
こういうシェフの誠意で人が集まるんだなあ、と思います。

ドイツは労働条件が悪くなる一方、働く意欲をなくしていく人も多く、店などに入っても嫌な対応する人も増えてます。
そんな中でこういうやる気に満ちて仕事している人を見かけると嬉しくなります。

2006/11/11(土) 運命
昨日、うちのオーケストラでのチェロ入団試験がありました。
今回とても国際色豊かで、2次に進んだ人の国籍がほぼ全員違う、という状況で、皆それぞれ上手いけど、タイプも全く違う、という、強烈に個性の好みが別れる試験でした。

通ったのはうちでアカデミー部員として働いている中国人の男の子です。

彼はもちろん実力もしっかりありますが、働いてる姿が感じが良かった、試験の受け方も真摯だった、ところで、好感持たれた、という事も大きく影響しました。

今回見てて、実力だけではない、籍を得るのに大きな運があって、やっと得れる、ということを実感しました。

オーケストラは人間関係も大変で、たまに嫌になって止めたくなる事もあるのですが、”こうやって、自分も大きな運を戴いて、ここで働けてるんだ、”という事を振り返る、いい機会になりました。

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