ドイツの空の音楽日記
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2007/09/29(土) 大雨のライプツィッヒ
賛助演奏でライプツィッヒに行ってきました。
ドイツの大都市はほとんどが第二次世界大戦でやられてて、近代的都市になってます。ここもそう。
バッハの働いてたトーマス教会など残ってますが、ゲヴァンドハウスもモダンだし中央駅もデパートみたい。
残念ながら大雨で、楽器も持ってるしで街の散歩はほとんど出来ませんでした。

演奏のほうは、自分で”あちゃ〜〜!”と思う箇所が2箇所はありましたが、その後フィリップ・モル氏が屈託ない笑顔で手を振ってくださって”もう、インフルエンザは大丈夫?”と気を使ってくださって、何だか救われた気分でした。
大物なのにやはりいつも凄く感じの良い方です。

さて、ほっとする暇もなく次は10月5日のベルリン・コンサート・プログラム仕上げなくちゃです。
バッハの無伴奏パルティータはなかなか自分でも納得いく演奏になりません。
10月5日のコンサートは後から後から曲の依頼が増えて、それもほとんどすべて難曲!
それでも今回挑戦する事には意義見出してるし、こういう挑戦って音楽家に必要な事だと感謝して準備してます。

2007/09/28(金) 敦盛四重奏団?
しばらく前からうちのオケの4人で組んでる四重奏団に良い名前を考え中で、合わせの最中にも考えてました。
結局、意見を出し合った結果、ヴァイオリンのスザンネは”絶対日本語の名がいい!”と言い張り、”敦盛四重奏団”となりそうです。
横笛の名手でもあった平敦盛、私もなぜか親近感あるのでいいですが、、なんか合戦に行くような名前かも、、。

明日ライプツィッヒで本番なので、オケの後友人のピアニストと合わせをしました。
さすがに10時間以上ぶっ続けで吹いてたら疲れて、今ゆったりお風呂に入ってすっきり!
明日までエネルギー溜めなきゃです。

2007/09/27(木) これ以上ない親切
今日は歌劇場が混み合ってて、個人練習してるとしょっちゅう
”この部屋使います”と追い出されてました。
途中でまた誰かノックしてきたので、”またか〜”と思うと、
”綺麗なフルートが聴こえたから、誰だか覗きたかったんだよ。練習頑張って!”と、主任指揮者のコーティ氏でした。

その数時間後結局その部屋も追い出された時、その場にコーティ氏も居て、
”僕の事務室で練習するかい?別に秘密はないからいいよ。”と鍵を貸してくれました。そばに居た歌手が
”ま〜ラッキーね〜!”と言い、コーティ氏は
”彼女は一年間で、一度しか僕の事務所に来なかったんだ。いい事だ!”と言ってました。
ドイツ人は自己主張が強いから、給料値上げの交渉やら苦情やら結構主任に訴えに行ってるようなので、おとなしい私のようなのは面倒でなくていいと言う事でしょう。

今日は最初”この練習しなきゃいけない時についてないな〜”と思ってましたが、コーティ氏の事務室は誰も来ないし眺めはいいし静かだしで特に集中して練習できました。

それにしても親切な主任です!普通指揮者なんていばってるもんですが、、。
温かいコーティ氏の助けで幸せ気分の今日でした。

2007/09/26(水) 野菜エネルギー
昨日はフルート四重奏(フルート、バイオリン、ビオラ、チェロ)の合わせでした。
室内楽の合わせはオーケストラの仕事と違って、やりたい音楽の方向性を話し合えたり色々試しあえたり、断然主体性があって楽しいものです。
今いくつかの室内楽コンサートが立て込んでますが、こういう事で忙しいのは幸せな事。ただ、体力だけ持つよう、ちょっと要注意です。

夜には新鮮野菜が届き、ドイツでは普通捨てるカブの葉っぱも青々しててもったいなくて、よく洗ってツナと一緒に蒸してみました。
ご飯とあっておいしい、と私は思いましたがクリストフは
”味はいいけど葉っぱかたーい”と言ってました。
今回は久々にサラダ菜も来て、早速私特製のピリ辛サラダにしました。

忙しい時ほど食事ちゃんとしないと体力持ちませんね。
今回長々病気して、健康のありがたさをしみじみ実感しました。

右は先週自宅で撮った、ちょっと面白い雲。

2007/09/25(火) いつも何かあるクロスター・エーバーバッハ
毎年やらせていただいてる、エーバーバッハのコンサートが日曜にあり、昨日帰ってきました。

合わせをしていた金曜、土曜はまだインフルエンザが治り切ってなかったのか体がきつかったですが、本番は静かにいい集中する事が出来ました。曲もメインがシューベルトの瞑想的な曲、今の状態にあってました。
お客さんは300人ほどだったと思います。

ここのお客さんが温かい雰囲気のせいか、コンサート会場であるクロスターが空気のいい場所にあるせいか、ここで演奏する時はどんなに良く知ってる曲でも、演奏中に新しいインスピレーションがあったり、更に何か発見があったりします。しかもそれがお客さんにも伝わってる反応が返ってくるので、大きな励みもいただける、貴重な演奏の場です。

帰ってきて昨夜すぐオーケストラの仕事もありましたが、10月5日のコンサート、今ごろ送られてきた現代曲もあり、9月は他に本番もあり、のんびりしてられません。まあ、こういう、練習しなきゃいけないストレスは好きなストレスです。

どんなに熱があっても食欲落ちない私ですが、今回は忙しいのと熱が長引いた為か、結構食べてるのにちょっとやせました。
なかなかやせられない私は喜んでますが、、。すぐ戻るだろうな〜。
今日は農家から新鮮野菜が送られてくる日!
今夜は仕事早目に終わるのでちゃんと体に良いもの作って食べようと思います。


映画”バラの名前”撮影にも使われたクロスター・エーバーバッハ

2007/09/20(木) 熱で最高の状態に?
熱が下がったばかりですが、明日からボンとフランクフルト近くのクロスター・エーバーバッハに小演奏旅行に行ってきます。
数日前まで”今回は駄目かも、、”と思いましたが、今の感じだとかえって空気のいいところでストレスのないコンサートするのは休養になりそうです。

前にミュンヘンで、熱だしたまま本番やったことがありました。
小さな本番でしたが、直前まで熱とセキでどうしようもない状態で。
ところが、熱があるときって、”いい演奏してやろう”というような気負いがなく、演奏のみに必死なので、純粋な集中力になったようでした。
オーレル・二コレ氏、私のもっとも尊敬するフルートの巨匠から、
”君が今日こんなにいい演奏が出来たのは熱があったからだ”と言われました。

演奏で、一番良い状況って、集中し切って自我がなくなって、自分が演奏しているというより音がどこからか降ってくるような状況になれる時です。
滅多にありません。
ところが、熱があったりして、私欲のない演奏になると、どうもそれに近くなれるようです。二コレ氏もそんな経験から言われてるんだろうな、と思いました。

2007/09/18(火) まだかな
この土日はお腹に激痛が走って、ベットで転げるしかなく、このままどうなる事やら、と思いましたが、昨日からだんだん良くなってきました。熱はしつこく38度前後。

昨日仕事に出てみましたが、家にいると大丈夫と思っても、歌劇場に行って見るとまだ自分が衰弱してるのがわかって、ちょっと早かったようです。

今日はまた家で用心して寝ています。
そろそろ練習したいな、、。

2007/09/15(土) 38度の本番
このところ練習するのも出かけるのもきつくって、怠け心なのか体調が悪いのか自分で判断つきにくかったのですが、昨夜シンフォニー・コンサートから帰ってきたら38度熱がありました。

さすがにお腹はキリキリ痛いわ体は変にほてるわで、本番もかなりきつかったです。
”この数日熱があったからきつかったのか、、、。”

でも、モーツァルト、メンデルスゾーンって、軽やかな薬のようで気分が悪くても演奏する事は楽しかったです。
これがシュトラウスやマーラーだったら苦しくてたまらなかったでしょう。


幸いこの2日は歌劇場が休みです。
私の場合、熱出す事はめったにないので、しっかり熱出して、心身ともに汚いものを体外に出したいです。

2007/09/14(金) メンデルスゾーンの本番
昨夜はシンフォニー・コンサートの本番でした。
メンデルスゾーンのイタリア協奏曲は名演だったのでは、と思いました。メンデルスゾーンって曲の中に我がなくって、綺麗な風景を見ながらドライブしてるような楽しさがあります。
”何かやろうとしすぎないで、曲のラインを大切にして”というコーティ氏の指示がぴたっと合ったし、本番、いい集中力が生まれてました。

前半のモーツァルトのピアノ協奏曲20番は、ピアニストのゆったりしたテンポとコーティ氏のまっすぐなテンポが一致せず、結局コーティ氏がテンポ譲りましたが、あきらかにオーケストラが間が持たなくなりがちでした。

テンポ感が合わない、と言う事は室内楽であっても音楽家同士でよくある問題です。
若い方がテンポが速い傾向があり、フランスとドイツでもフレーズの感じ方が違うので、フランスのほうが速い傾向があるようです。
私もパリから移ってきたばっかりのころ、ドイツ人と室内楽やると、自分がやたら先走ってるのを感じてましたし、ドイツにいるせいか年齢のせいか、同じ曲でも曲によって、少しずつ感じるテンポが遅くなっていってるのもあります。

今日も同じプログラムで2日目のシンフォニー・コンサートです。

写真は本文とあまり関係なく、アルザス地方の城跡にて。

2007/09/12(水) 超能力!?
昨夜、オケあわせから帰って、ソファでうとうとしてたら、テレビを見てたクリストフが、
”この人、スプーンまげする人だ。”と盛んに言い出し、見るとユリ・ゲラーと名前が出てました。
そういえば子供のころそんな名前でスプーンまげの話聞いたっけなあ、ぐらいの記憶でしたが、ドイツではまだまだ有名らしいです。

”皆さんの壊れた時計を治しますよ。テレビの前に持ってきてください”とユリ・ゲラーが言ったので、
”クリストフ!時計!時計!”
彼の動かなくなった古い懐中時計を出してきました。

クリストフはあれこれやってて、
”もう、さんざん色々試したけどこの時計は動かない!”
と言いながら
”いいから、テレビの前に持ってったら?”

そしたらしばらくして
”あ!動いた!!”

冗談かと思ったら、本当に動いてました。
今朝も半信半疑で見てみたらまだ動いてる。
これって本当に超能力?!

9月絵日記の続き


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