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2019/10/13(日)
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パワーアップして競技に活かすにはどのようなトレーニングが必要になるのでしょうか。トレーニングと聞くと、重いバーベルを持ち上げるもの、苦しくなるまでひたすら繰り返す腹筋運動、さらには重力が20倍にもなる重力室で行う戦闘訓練などいろいろなものが頭に浮かぶと思います。おそらくそれらによって最大パワーをあげることがパワーアップにつながると多くの人が考えるのではないでしょうか。ですが実は、パワーのピークだけを高めようとするのはあまり効率的ではありません。ピーク時のパワーを高めたいのであれば、最大筋力の30%〜35%を出せば良いことがわかっています。パワーは力×速度によって計算されるため、対時間効率の最も良い力を発揮することで簡単に高めることができるのです。これだけ聞くと、ウエイトとかはmaxの1/3でやればいいんやな〜えっとmaxは100kgやから3で割って33.33333333333……やばい割り切れへんどうしよう。みたいなことになるかもしれません。実際、この負荷あるいはもう少し軽いものでトレーニングを行うと最大筋力が伸びなくても瞬間的なパワーが伸びてくることが知られています。これはおおよそ神経系の変化によるものだそうです。しかし、現実のスポーツではあまり実用的ではありません。なぜならもっと大きな負荷ががかかる時すなわち大きな力を発揮しなければならない時、例えば重い砲丸を投げたり、静止した状態からスタートを切ったり、人の助けなしに大きなかぶを引き抜いたりするときにはこの限りではないからです。状況が外に対して開放的であればある程、様々な条件、状況での力の発揮が求められます。つまり、大きな負荷がかかった時も軽い負荷しかかからないときも精神的に病んでるときもそれなりにパワーを出せるトレーニングを積んでおくことはとても重要なことだと言えます。また、使われる筋肉の種類と言う観点からも、負荷レベルを上げることは肯定されます。30%ぐらいの低負荷では、速筋繊維はほとんど使われず遅筋繊維ばかりが使われます。速筋繊維を使うためにはmaxの50%以上が必要だと言われています。さらに、トレーニングで太くなる筋の大部分は速筋繊維なので、このことからも毎日何km歩こうが、足の筋肉が肥大していかないことが説明できます。また、この現象は馴化という観念からも説明できます。トレーニングを続けていると、筋力増加、筋肥大が起こらなくなることがあります。これは、体が刺激に慣れてしまっている状況で、一度こうなってしまうと、もう同じ刺激では強く慣れません。高校生のころは忍たま乱太郎を毎週欠かさず見ていたのに、大学生になり急につまらなく感じて見るのをやめてしまったという経験は誰しもにあることだと思います。人間の体も例外ではなく、同じことがひたすら続くと反応をやめてしまいます。そこで重要な考え方が、ピリオダイゼーションです。これは、トレーニングを期分けして刺激を変えることです。例としてはウエイトのスタイルを変えたり、トレーニング内容の目的を身体を作ることから実際の動きに繋げることに変えるといったことがあげられます。トレーニングにはそれぞれに特異性があり、万能性はありません。これだけやっておけばといった、魔法のようなトレーニングは魔法しかありません。ハリーポッターと死の秘宝のようなひとつなぎの大秘宝はワンピースしかありません。それと同じようにこの日記には件名がありません。送信してもよろしいですか？はい。
参考文献 石井直方の筋肉の化学 ベースボールマガジン社 2017/10/31
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