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2006/07/19(水)
親父の背中2
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親父の目論みは、俺を体育教師にする事だった。 それは、押さえで・・・ あわよくば、何かのプロスポーツ選手(笑) そんな訳だから、ガキの頃から運動の英才教育を施された。
地元では、親父はある意味有名人(高校野球バカとして:笑) まるで・・・巨人の星のようなスパルタスポーツ馬鹿親子。 野球に限らず、何でもやらされた。 実際、親父は、若い頃から全国区レベルのアスリートだった。 親父の輝かしい戦歴は、確か旧日記に書いてあると思うので省略。
少なからず、親父の血を継いだ俺も、運動神経はそれなりだった。 特に、親父が一番期待してたのは、勿論、野球。 親父の専門はラグビーだったが・・・ ラグビーじゃ、お金稼げないからね(笑)
中学は、野球部のキャプテン。 県下一のショートと騒がれた(笑) 勿論、甲子園常連校の誘いも沢山来た。 が、いかんせん・・・体格が・・・スモール(笑) 常連校のセレクションに行って思った。 あ〜確実にプロは無理だな・・・と。 社会人くらいまでは、どうにか通用するだろうけど・・・と。 体格の割には、ずば抜けた身体能力だったけど、 プロになるであろう人達は、明らかに持って生まれた物が違う。
で、高校野球は、潔く断念した。 その決意を親父に話した時の寂しそうな顔は今でも忘れない。 が、その次の瞬間・・・ 「競艇(ボートレース)の選手は儲かるぞ!!」と。 「????」 一瞬、親父の言ってる事が理解できなかった。
よくよく話を訊いてみたら、 競艇選手は、賞金で年収数千万稼ぐ選手がザラにいる。 中には、億万長者になった選手も。 何よりも、競艇選手にとって体が小さい事はメリットだと。 そして、俺は横山やすしが好きだ!!とのたまった(笑)
なるほど・・・そういう事か・・・ 俺もマジで一週間くらいは悩んだ。 高校行ってる場合じゃないかもな・・・と。 が、ここは、とりあえず、地元の高校に行く事にした。 競艇選手に本気でなる気になった時点で、高校辞めればいいやと。 実は、高校受験も西日本有数の進学校の受験にも失敗してた(笑)
今思えば、当時、ゴルフをやっていなかった。 当時、ゴルフと出会っていたら親子で本気でプロ目指したと思う。
高校に入ってから、俺は音楽と不良道に狂い始めるんだけど、 親父は、俺に託した夢は完全に諦めた様子で、放任主義だった。 実は、親父は、音楽も好きで、ピアノをサラッと弾いたりする。 多少グレても何も言わなかった・・・ いや、どうせなら、本気で日本一のヤ○ザになれと言う始末。 親父は、任侠道も好きで、やたらとその手の本を読んで詳しかった(笑)
任侠、歴史、戦争、政治、宗教、親父は本の虫でもあった。 昨日も書いたが、親父は授業を自習にして、自分は体育教官室で読書してたそうな(笑)
そんな親父から、俺は、色々な話を訊かされた。 かなり、偏った過激な思想だけどね。 振り返ると、今の俺の思想・思考に大きく影響してると思う。
ずっと、心の中で、憧れてた仕事に「教育者」ってのがある。 親父を見て、それこそ、反面教師ってやつかな(笑)
親父の口癖は・・・ 人に何かを教育出来るなんて思想は奢りだ。 せいぜい、学ぶ切っ掛けを作れる程度だ、先生なんて。 先に生まれ、生きた経験を言ってやれる程度だ。 なまじっか、概念を覚え込ませると、頭でっかちになる。 学びたい奴に、自由に学ばせるのが一番。 だから、俺は、自習が好きなんだ。
ただの屁理屈、言い訳のような気もするが(笑)
俺も、そんな教育者になりたい。
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