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2012/07/05(木)
「平清盛」第24回「清盛の大一番」
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重苦しい回が続いたので、24回は息抜きエピソードです。楽しんで観ましょう。
やっぱりOPに「タルカス」の文字があると心躍るわー!なんて思っていると、
長門 豊真将 ってあーた。何が始まるんですか今回。
平重盛・基盛兄弟と、重盛の妻となる経子がこの回から本役。それぞれ窪田正孝さん、渡部豪太さん、高橋愛さんがそれぞれ登場します。
保元元(1156)年7月、讃岐へ流される新院(38)。
月日は経って保元2(1157)年10月。これまで里内裏だった内裏が信西(52)の采配で修復されました。柱も床も木が白々として、「新築の家のにおい」がしてきそうです。その大部分は平氏の財力のお陰と、控えめにアピールする信西。その功績で清盛(40)の弟たちも一つずつ昇進でき、無事にヒゲデビューを果たすことができました。
しかし、清盛からの譲りで従五位上に叙せられた重盛(20)は浮かない顔。大叔父上を斬れと命じた信西入道と仲良くできるなんて、父上が分からない…とこぼします。
その清盛は参内し、信西に会います。「長く絶えていた宮中行事を復活させたい。その目玉が相撲節会(すまいのせちえ)じゃ」と張り切っている信西。さらに、「これからは平財閥からの献金に頼らず、税を集めて予算を組む」と伝えます。
ところが、問題がありました。鎮西(今の九州は)農業や貿易で豊かに潤っているにもかかわらず、納税額が少ないのです。清盛は大宰大監(だざいのだいげん)・原田種直を訪れ、理由を探ってくるよう命じられました。
一方、後白河帝(31)のもとには守仁親王(15)と養母の美福門院(41)が訪れ、早よ譲位せんかいワレ、と促します。守仁くん、端正な顔立ちで肌がきれいで…
さぞや女装がお似合いになりましょう。
義朝(35)は報酬が不満だったらしく、信西に嘆願に行きますが、会ってすらもらえないという冷遇ぶり。(本当は清盛と義朝の官位は保元の乱の前の時点ですでに差がついていたので、二人が受けた恩賞は官位に応じたものだったのですが。本作では「義朝は冷遇されていた」説でいくようです。)
さて鎮西に到着した清盛一行。大宰府はシュロの木が植えられ、建物の色使いも鮮やかで南国情緒たっぷり。内装もテーブルと椅子があったりして、とっても異国ムードです。
納税額の少なさを問い質された原田種直は、「この地の海賊どもに分け与えております。代々そうやってバランス取ってきてんですから、今さら都からの口出しは無用」と平然と言ってのけます。何代にもわたり、地元のヤクザと癒着して利益を得ていたのです。
それならばと、兎丸以下の海賊たちを種直の前に連れてくる清盛(このときの「ごめん仕る」という登場の仕方、可愛かった!)。こいつらが暴れ者どもをやっつけますから、もう困らないでしょ?納税できるよね!と笑顔で恫喝。
頼まれもしないのに用心棒を押し付けて金を取るという、お手本のようなヤクザ方式です。清盛はここから得た資金で、相撲節会に一役買うつもりのよう。
平氏の、こういう商売にたけた面というのは面白いですね。平氏はもちろん武家なのですが、商人(あきんど)集団みたいな面もあるなと思います。
参内した清盛に声を掛けたのが藤原成親(20)。何かと言えば、妹の経子と重盛との結婚話でした。重盛は経子のことを「よきお方と存じます」と言いつつも、父に対する心中の引っ掛かりが消えないようです。
そして感慨にふける家貞(74)がもう死にそうな演出されてますが、こっ…この人まだまだ死なないんだからねっ!勘違いしないでよね!
年が改まり、保元三(1158)年2月。 頼朝(12)が少年期役の中川大志さんにバトンタッチ。母・由良のつてで上西門院(33)に仕えることになり、うれしい場面と思いきや、由良が昏倒。義朝(36)は上西門院から「由良に負担を掛け過ぎているのではないのか」と暗に責められてしまい、
駆け込むのが愛人の家。
ご、ごめん義朝。全っ然共感できん。由良の側にいてやるときでしょうが。
義朝は相撲節会の準備に忙しい信西に特攻をかけ、「官位をくださりませ!官位をくださりませ!官位を下さりませ!」と頭を下げますが、焦って起こした行動がうまく行ったためしは歴史上ないわけで、当然相手にされません。
そしていよいよ、重盛(21)と経子の婚礼の日。重盛はわだかまりを抱えつつも、結局はっきり拒めないままここに至ってしまったらしい。ノーと言えない人なのでした。白い着物を着るのは新郎なのね。折烏帽子もちょっときれいなバージョンです。ここでみんなが歌って踊っている歌、楽しくていい感じ。
同じ日、内裏では相撲節会が始まりました。力士たち、登場です。脇から異国ガールズが登場し、お茶を入れます。
せっかく平氏メンバーが楽しくお祝いしてくれているのに、重盛は何を思ったか、経子に土下座。「結婚を取りやめたい」と言い出します。理由を問う清盛(41)に「父上についていけるか分からない、覚悟ができない」と言う重盛。
清盛は「よう分かった」と答えながらも、息子の胸ぐらをつかむと「お前のたわごとに付き合うておる暇(いとま)はない!早う婚礼を済ませ、子でももうけよ!」と一喝して地面に投げ飛ばしてしまいます。
ただ今の決まり手はー上手投げー、上手投げでー、播磨守の勝ちー。
すいません決まり手は適当です。相撲は分かりません。
内裏では長門こと豊真将関も勝ちを収め、後白河帝(32)は清盛プレゼンツの茶を気に入り、清盛の大宰大弐就任が決定しました。そして同年八月、後白河帝は退位。二条天皇が誕生します。
信西から与えられる難しいミッションを次々とクリアして昇進していく清盛。一方、義朝は五位の位にくすぶったまま。差は開くばかりでした。
今回も見ごたえありました!
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