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2012/07/29(日) 「平清盛」第27回「宿命の対決」
だいぶ間が空いてしまいましたが、またぼちぼち大河ドラマの感想を書いていきます。

第27回は、

清盛帰還 → 反乱が内部崩壊 → 天皇が六波羅へ(=平氏勝利が決定) → 戦闘で源氏敗北

という流れです。

六波羅邸に戻ってくる清盛(42)。教盛(32)は早くも完全武装で雄叫びを上げてますが、清盛があくまで冷静なので拍子抜け。

旧暦12月なので今の暦だと11月なのですが、寒そうな描写があまりないのがちょっと惜しい。家貞(76)がマフラーっぽいものを巻いているくらいでしょうか。

一方、義朝(37)は今にも清盛が攻めてくるとばかり思っています。あっ、朝長(16)がいたー!と思ったら何だかとっても獰猛な人になってる。なんだそりゃ。

藤原経宗・惟方(いずれも二条親政派)は、坂東武者の荒々しさを目にしてドン引き。有薗経宗の渋面、顔全体で一体何本のしわが入るんだ!

信頼(27)は女房と双六遊びに興じているバカっぷリ。顔に落書きされてキティちゃんみたいになってます。塚地さん、うまいわー。

平氏の動きが見えないことに、内裏の義朝軍は待ちくたびれ気味です。清盛からの使いが来たと言うので奮い立ったのに、やってきたのは白髪の家貞ひとり。名簿(メイボではなくミョウブ。服従を示すもの)を信頼に渡しに来たのでした。信頼はこれを真に受けて喜びます。義朝は信用せず「裏があるとしか思えない」と詰め寄りますが、家貞は「武士の役目は主上(おかみ)をお守りすること、その思いに裏も表もない」と、質問に答えているようで答えていないことを言ってかわします。その主上は今幽閉中という危機にあるので、「主上救出」と家貞の言葉は矛盾しないわけです。家貞、うまいこと切り抜けました。

どんちゃん騒ぎの六波羅邸。この場面の「熊野へ参るには〜!紀路と伊勢路とどれ近し〜!」という今様が楽しいなあ。出陣させろー!とうずうずしていた教盛は率先して踊っちゃってます。

そこへ経宗・惟方が来訪。この二人はもともと、信西を始末したら信頼・義朝を裏切るつもりだったのでしょう。彼らは「反信西」の一点だけで手を組んでいたのであり、それを遂げてしまえば連携の必要性はなくなったので、今度は清盛を味方につけて信頼・義朝を消そうとしたわけです。いわば「いいとこ取り」をしようとした者たちによって信西を殺された清盛は当然キレます。が、信頼に従ってみたって、帝の幽閉を正当化はできないのですから、帝を救出する側になる方が大義名分が立ちます。清盛は経宗・惟方の申し出を受け、この二人に恩を着せることもできて一石二鳥です。

内裏に戻った経宗・惟方は、信頼に「兵に酒でも振る舞っては」と提案。すでに心は離反済みです。兵たちを眠らせ、後白河院と二条帝を内裏から脱出させます。有名な「二条帝の女装」もしっかり映像化してくれました。帝の牛車をあらためた悪源太義平(19)は全く疑問に思わず「いい女じゃ」とニヤリ。

ちなみに、このシーンで出てきた白拍子は男性だそうです。もともと白拍子の格好は女性に男装させるという倒錯衣装なのですが、それを男性にさせると「男装した女を演じる男」という二重の倒錯になるんですよね。こういうのはとても面白いです。

そして帝は六波羅へ。二条帝はしっかり束帯をお召しです。内裏から持ってきたのでしょうか。こんな非常時に正装しなくても、直衣でも別にいいと思いますが。「源氏を討て」と勅命を賜り平氏の士気は最高潮。逆に源氏は大慌て。

ここでいきなり宗盛(13)が唐突に元服させられた上に出陣することに。ここでの「宗盛」という字、先ほどの名簿の字の達筆ぶりと比べると落差がすごい。名簿は家貞が書いてたのかな。

ここから戦闘シーンです。(常盤の登場は何がしたいのかよく分からないのでスルー)

待賢門に攻め入る重盛(22)が有名なダジャレを披露します。平治物語では馬に乗っていて、源太と華麗な騎馬戦を繰り広げるのですが、平治物語の戦闘シーンは真偽不明ですので、必ずしも採用しなくてもよいと思います。窪田重盛が気合十分ですねえいいですねえ。名刀「抜丸」で奮戦する頼盛、ビビってる宗盛。

突然、平氏軍が退却。「押している」と思い、勝ちに乗った(つもりの)源氏軍は一斉に追撃します。

が、賀茂の河原でおびただしい数の平氏の軍勢が待ち構えていました。内裏から東へおびき出されたというわけです。(内裏を戦場にしなかったのは新築したばかりだったからでもありますし、戦死者でも出ようものなら天皇の住まいが穢れてしまうからです)

ここからは史実かなぐり捨てて大脱線。

大将同士が一騎打ちとか有り得んだろ、とか、バックの森にずいぶん孟宗竹が多くて、どう見ても戦後に林業が崩壊して荒れた森ですよね、などとツッコミを入れてはいけません。もう清盛と義朝の、いい年したオジサン二人のなりふり構わぬ1 on 1 、蹴りあり頭突きありのバトルに興奮すればそれでいいのです。嘘臭さがないと言えばうそになりますが、この二人の気迫でそんな細かい疑問が押し流されてしまんですよね。

それはこの場面に限らず本作に全般的に言えることでもあります。脚本の粗(あら)とか、つながりの悪い部分を指摘し始めればいくらでも出てくるのですが、そこで視聴者の中に生じるかもしれない疑問を消し飛ばしてしまうのが俳優陣の演技なんです。このドラマはとにかく誰を見てもはまり役で、実力も十分ある人たちばかりです。図らずも「脚本の減点ぶんを役者が埋めた上に加点を積み上げている」ために、トータルで見れば合格点を軽々と上回っているというわけです。「キャラ大河」といわれることがありますが、的を射た表現でしょう。

ともあれ平治の乱は決着。次回は事後処理です。

【拍手お礼】
7月26日、28日に拍手下さった方、ありがとうございます♪ 堀部忠通、1話から出てるので実は結構長丁場なんですよね。息子達が登場して代替わりの気配ですので、もう出番は数えるほどかもしれません(亡くなるのは1164年です)。


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