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2012/02/02(木) 「平清盛」第4回「殿上の闇討ち」
第4回は、清盛の苛立ちの原因であった「権力に従順な父」の真意が判明!という回でした。中井さん演じる忠盛はもちろんとてもカッコいいです。しかし第1回で貴族や白河院から蔑まれながら、2回・3回では権力に盾突かなくなっているところから、忠盛の真意は「忠誠を装いつつ、王権の深部に入り込んでいく」ということなのだろうというのは大体予想がついていたので、今回の忠盛の言動には大して驚きませんでした。

この回で印象的だったのはむしろ、為義・義朝父子の描写です。…が、それは後で書くことにして、とりあえず最初から。

冒頭は北面の武士の流鏑馬修練。佐藤義清が鮮やかに命中させる一方、ヘタクソな清盛。ふてくされているところへ、待賢門院の外出の供をという命が下され、何が始まるかと思えば、顔を洗っておしろいをはたくホクメンズ。武士のすることかよ!と清盛はあっけに取られます。

和歌を楽しむ待賢門院サロンの面々。堀河局の歌に清盛がトンチンカンな感想を言って失笑を買い、一方の義清は「わが袖の濡れ手ぞ」を「黒髪の乱れて」にした方が良いと提案します。義清の台詞に移った時のシャララ〜ン♪という効果音がベタベタというか、狙ってやってるなこりゃ、という感じがしました。義清がバックに花をしょっているように見えたのは私だけですか(笑)。

平家では忠盛の昇殿(院の昇殿に対して、内=清涼殿の昇殿)を祝って大騒ぎ。清盛からすれば、父はじめ一門が王家にイイコイイコと頭をなでてもらって喜んでいるようにしか見えず、ちっともうれしくありません。忠盛は清盛の心境を内心知りつつ、「家成様が宴を開いて下さるから、おまえも出よ」と言います。

一方、いまだ地下(じげ)であり忠盛との差が開くばかりの源為義はやけ酒飲んだくれ中。義朝は父のダメッぷりに切れ、「父上が不甲斐ないから、清盛に先を越された」となじります。ここで鎌田通清が義朝の罵倒を止めますが、為義がそれを制するのがかえって悲痛でした。自分の不甲斐なさくらい、為義は自分で十分知っている。だから通清に気遣われたり、かばわれたりするとかえって惨めなんです。義朝だって、源氏の凋落の大きな要因は義親(為義の父)の乱行であり、何も為義一人が悪いわけではないことは分かっています。それなのに当たる相手は為義しかおらず、当たってみたところで何も解決しないので、余計にいら立つわけです。

さて、家成の宴で義清と出くわす清盛。義清は徳大寺藤原実能に仕えているそうですが、この場面では誰が実能なのか分からず、ちと残念。

忠盛は舞をひとさし、とリクエストされ、見事な舞を披露しますが、武士の昇殿が面白くない貴族たちがわざと拍子を乱し、酒までかけられて、足を滑らせて転んでしまいます。父を嘲笑された清盛が激昂する一方、下手な舞で申し訳なかったと謝る忠盛。あんなにバカにされてなぜ平然としているのかと、清盛の苛立ちはますます募ります。五節(ごせち)の豊明(とよあかり)の節会(せちえ)に出るため束帯を付ける忠盛に、「父上は王家の犬になってしまわれた」と吐き捨てます。

清盛が賀茂の河原でまたもふてくされているところへ人の気配が…と思ったら、義朝でした。なんで義朝は清盛のいるところに現れるんだ。互いの父への不満を言い合って殴り合い。河原でケンカとか、何この学園青春ドラマ

そこへパニクった通清が駆けつけ、為義が藤原忠実の命で、今日の節会で忠盛を斬ろうとしていると知らせます。驚いて内裏に駆けつける清盛と義朝。そこで忠盛・為義の対決を目撃し、2人の嫡男はそれぞれの父の思いを知るのでした。

ここで為義が「義朝にしてやれることはこれくらいしかない」と思い詰めていたのが何とも、迫るものがありました。同年の忠盛にどんどん水をあけられていくという形で自らの力不足を思い知らされながら、それでも息子には何かしてやりたくて、為義は危険な賭けに出たのです。

それまで義朝は、「父の力不足のせいで自分は活躍できない」という風に、ずっと「自分」を主語に考えて父を責めていたのに、為義は自らのことはさて置いて義朝のことを第一に考えていた。それに気づいて、義朝はハッとしたのではないでしょうか。それで、もう父をなじったりしない、父が悔しい思いをした分は自分が取り返すと明言したのです。今回は忠盛・清盛パートと為義・義朝パートで、2組の親子の「対立から理解へ」という変化が描かれた良いストーリーでした。


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