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2012/12/22(土)
「平清盛」第48回「幻の都」
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今回の演出は中野亮平さんという、初めて名前を目にする方。助監督で、今回チャンスを与えられたそうです。
で、この回ですが。
久方ぶりの清盛空間大爆発。
いや、前半はいいんです。清盛が一門の面々から都還りを懇願され、自身の夢の結晶だった福原京を去る決意をする。あるじがいなくなった福原の清盛邸は塵あくたが吹き込み、がらんどうの夢の抜け殻と化す。空っぽの福原の映像がそのまま、空っぽになった清盛の心の描写になる。しかし小兎丸をはじめとする海賊一味は福原に残ることを決め、清盛から小兎丸へ「夢のバトンタッチ」が行われることで、清盛の理想は決して潰えていないことを提示。五節の舞姫が朗詠する漢詩も今回のストーリーにぴったり合っていて、こみ上げてくるものがありました。
が。
問題は源氏パートです。
清盛は「貿易」と「武士の世」という二つのバトンを持っていて、最初の一本は小兎丸に渡しました。もう一本を渡す相手は、源頼朝です。
それをエア矢で済ませるか。
いや、鳥羽院のエア矢回はインパクトあったと思うし、それがここに繋がってたのか!という驚きはありましたけども。頼朝が初めて武士政権を作ったのではない、頼朝に先行してそれを試したパイオニアが清盛で、頼朝はそれを改良したんだ、と言いたいのも分かるんですけども。
いや、でも、でもさあ。
というわけで今回は「平家パートは感動的だったのに源氏パートは・・・」
ってな感じでした。
あ、今週の重衡はすごく良かったと思います。明るくて無邪気で前向きで。高橋先生の「陽性」っていう表現が私はとてもしっくり来ているんですが、辻本重衡はまさにそんな感じじゃないかと。「そうそう、重衡ってこういうキャラなんだよ!」と思うんですよね。辻本君を配したのが成功している場面でした。
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