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2012/11/21(水) 「平清盛」第42回「鹿ヶ谷の陰謀」
前回の続きで、安元2(1176)年から。

チーム鹿ケ谷が、お馴染みの「瓶子(へいし)が倒れた」をやってます。1人でおろおろしてる行綱…。今の平家を倒すなんてできない、と行綱は分かっているのです。

源氏パートでは、山木兼隆(平兼隆)と政子(20)との縁談をまとめてきたらしく、ご機嫌の時政パパ(39)。ところが政子が「頼朝が気になるから結婚できない」などと言い出すので、思わずビンタ。何でお前はそう、自分から面倒事に巻き込まれていくんじゃい!俺は政子のためを思って嫁入り先を見つけてきたのに、言うこと聞かんかい!だいたいお前、ずるずる結婚のばして、もうハタチやないかい!売れ残りやぞ!父ちゃん恥ずかしいぞ!と。(このころは10代で結婚するのが普通。)

安元3年5月、明雲(64)が捕らえられ、伊豆への流罪と決定されます。前回の鵜川合戦に関して、ケンカ両成敗ということだったのですが、このドラマでは後白河院(51)が清盛(60)を京におびき出すための計略として描かれます。

源頼政(74)の警護で明雲を伊豆へ護送するはずでしたが、流罪の処分に起こった比叡山の悪僧がこれを襲って明雲を奪還。本作ではこれも後白河院の計画通りということになっており、前回の鵜川合戦が清盛の計画通りに運んだのと一対になっているわけです。ごっしーの読み通り、清盛が上洛。

場面は変わり、頼政の元を訪れたのは先ほどの行綱。

「これは…あの源頼光を祖としながら、今では弱小武士になり果てた多田蔵人行綱殿…」
「なんすかその説明臭い呼びかけ。てか、あんたも似たようなもんだろ」

いや、「これは、多田蔵人行綱殿」という呼び方がなんか説明臭かったのでおかしくて…すみません。

行綱は平家打倒の企てを明かし、頼政に加勢を頼みますが、「そんな簡単にいかないから、ちょっと冷静になれお前」と逆にいさめられてしまいます。

一方の源氏パートでは、政子(21)が近く結婚すると聞く頼朝(31)。

「よう妻に迎えようとする男があったものじゃ」

はい皆さんご一緒にー!

お前がな!

さて行綱は、頼政からいさめられたものの、挙兵の準備を進めていました。京に滞在中の清盛を御所に呼び出して捕らえ、その間に六波羅を攻めるという計画です。

しかし内心ではやはり、この計画がうまくいく気がしなかったらしい行綱。密かに清盛のもとを訪れ、平家打倒の謀議について密告してしまいます。

成親が用意したという白布を見たうえで「頭目は誰だ」と問う清盛。成親はリーダーをやってのける人物ではない、成親がべったりくっついている大物といえば、1人しかいません。

家成の法要の件で相談があると聞き、六波羅を訪れる成親。

ここからラストまでの流れは圧巻でした。ブラック全開無表情の貞能、庭でこれ見よがしに燃やされる白布。そして西光と清盛の対決へ。

お前、結局は私怨で動いてるんだろ?志なんかじゃないんだろ?と西光に言われて激昂する清盛。怒るのはやはり、図星だから。でも、完全に図星というわけでもないんですよね。清盛は、忠盛や義朝、信西、兎丸といった、これまで自分に多くの影響を与えてくれたいろんな人たちが「果たせなかった志」を背負っていて、彼らの思いに背中を押されて階段を上ってきているのです。それは「私情」と言われれば確かにそうだけど、「復讐」の一言で片づけられたくはないのですよね。少なくとも自分では、多くの人の遺志を大事にしてきたつもりだったのに、そんな言い方されたらそりゃ怒ります。お前、何にも分かってねえ!と。

しかし一方で平家の面々は、なぜ清盛がそんなに怒っているのか理解できず、西光がリンチに遭うのを見て顔をしかめているだけ。清盛が背負っているものが、平家内で理解されていないのです。清盛、孤独です。

この場面と交錯するのが、源氏パートの頼朝・政子。政子は頼朝に、清盛がなぜ髭切の太刀を与えたのか思い出せと迫ります。そのとき清盛は確かに、「武士の世を切り開く」と、14歳の頼朝に告げたのでした。

しかし、そう宣言した清盛の志は、西光には「単なる復讐」だと言われ、平家一門からも共感を得られていない…という、清盛の孤立を印象付ける描き方となっています。

西光法師は「平家物語」でも十分おもしろい人物なのですが、加藤虎ノ介さんが鬼気迫る演技をしてくれました。加藤さん、お疲れ様でした。「いやらしい西光」をありがとう。

西光は出自のよく分からない男で、低い身分からのし上がって後白河院の近臣になりました。西光からすると、清盛は自分と同類のように見えたんじゃないでしょうか。「平家物語」では、清盛に対して「過分」という言葉を投げつけているのは、「お前、そんなに出世するような身分じゃないだろ?俺と似たようなもんだろ?」と言いたいのでは、という気がします。


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