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2010/08/13(金)
ほんっとーうに、くだらないこと。
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本当にくだらないことを思いついてしまって、失笑を買いそうだと思いつつも書かずにいられないので書きます。
クリストファー・マーロウの戯曲「フォースタス博士」の契約のシーンが私はとても好きなんですが、あれって字を書くのに羽ペンを使っていた時代だから、血をインク代わりにして証文を書くという危険なシーンになるんですよね。あれ今だったら、パソコンですもんね。血の出る幕ないですよね。ペーパーレスで証文もルーシファーに直接メールで送れてしまいますしね。
メ さあ、フォースタス、勇気をふるってメールソフトを立ち上げ、魂の譲渡契約書を書いてくれ。 それでお前もルーシファーのように偉大になれるぞ。 (略) フ そうしよう。だがメフィストフィリス、おれのパソコンが固まってしまった。これでは書けぬ。 パソコンが固まったのは何を告げようとするものか? おれがこの証書を書くのをパソコンは嫌がっているのか? なぜ動かぬ、おれが改めて書けるように? 「フォースタスはその魂を汝に与える」そこで固まった。 なぜ与えてはならぬ、おまえの魂はおまえのものではないか? もう一度打とう。「フォースタスはその魂を汝に与える」 メ 電源を入れ直したぞ、再起動してみろ。 フ なるほど、確かにパソコンがまた動きだした。 今度は最後まで一気に書き上げてやる。 メ (独白)こいつの魂を手に入れるためなら何だってやるさ。 フ 「送信完了」メールは送信したぞ。 フォースタスはその魂をルーシファーに譲渡したのだ。 だが何だ、おれのデスクトップに現れたこの文字は? 「人よ、逃げよ」!だがどこへ逃げろというのだ。 神のもとへ逃げれば神はおれを地獄に突き落とすだろう。 目の錯覚か、ここには何も書いてないではないか。 いや、はっきり見える、確かに壁紙に書いてある。 「人よ、逃げよ」!だがフォースタスは逃げぬぞ。
すみませんすみませんもうしません。
ちなみに元の台詞。
メ さあ、フォースタス、勇気を振るって腕を傷つけ、魂の譲渡契約書を書いてくれ。 それでおまえもルーシファーのように偉大になれるぞ。 (略) フ そうしよう。だがメフィストフィリス、おれの血が固まってしまった。これでは書けぬ。 血が固まったのは何を告げようとするものか? おれがこの証書を書くのを血は嫌がっているのか? なぜ流れぬ、おれが改めて書けるように? 「フォースタスはその魂を汝に与える」そこで固まった。 なぜ与えてはならぬ、おまえの魂はおまえのものではないか? もう一度書こう。「フォースタスはその魂を汝に与える」 メ 火を持ってきたぞ、血を入れた皿をかざしてみろ。 フ なるほど、確かに血がまた溶けてきた。 今度は最後まで一気に書き上げてやる。 メ (独白)こいつの魂を手に入れるためなら何だってやるさ。 フ 「事おわりぬ」証書は書き上げたぞ。 フォースタスはその魂をルーシファーに譲渡したのだ。 だが何だ、おれの腕に現れたこの文字は? 「人よ、逃げよ」!だがどこへ逃げろというのだ。 神のもとへ逃げれば神はおれを地獄に突き落とすだろう。 目の錯覚か、ここには何も書いてないではないか。 いや、はっきり見える、確かにそう書いてある。 「人よ、逃げよ」!だがフォースタスは逃げぬぞ。
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