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2007/09/02(日)
倉敷にがおえエレジー 題29回
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ところが今日は「トラ・トラ・トラ」」の間奏曲が入るので、万年床を蹴り上げ破れ障子から覗いて見ると「おーっ、なんとヤン君と淑恵ちゃんじゃないか」取るもとりあえず「ダーァ!」「ダーァ!」と叫んで抱きつくのは何時ものごとしだ。「ダーァ」とはオランダ語で「こんちちわ、さょうなら」両方とも使える便利な言葉なのである。
このヤンは日本人に誤解されそうなキンタマーニという地方出身で弁護士を心ざしていたが、ある時アムステルダムのダム広場を通りかかると、各国から来たヒッピー達で満員だ。そんな一人からヒッピーの教祖と言われるアレン・ギンズバークの長編詩「吠える」を読まされ衝撃を受けるのである。 人間精神に目覚めたというより、先祖が世界最大の商業国、貿易国として世界に股を駆け船をあやつっていた頃の血が騒ぎだしたのだろう。学校を即、退学してフランスへ行くのだ。
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