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2007/08/09(木)
倉敷にがおえエレジー 題10回
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明るい朗らかな青空だ。 祭りは赤穂義士を偲んで、四十七士の行列が大石神社から駅前を廻り、花岳寺まで行進するのだがそれを見ようと沿道に多くの人々が溢れかえっておる。それ以上、お祭りムードを盛り上げているが言わずと知れた露店の数々だ。赤、青,黄、色とりどりのテントの中ではお好み焼き、カルメ焼き、焼きソバ等など何処か昔懐かしい匂いが立ち込めておる。大人の顔は童心に返ったごとく生き生き輝き、況や子供の眼は次なる獲物を求めて、のし歩くケモノのようでもある。ここには絶えず追いまくられ、せせこましい生き方を強制された現代人が忘れ去ろうとするモノ、すっかり失ったモノ。あえて言えば変態的飽食文化が奪いさろうとするモノがある。つまり大人も子供も管理社会の時間割りから抜け出し、誰憚ることなく「懐かしき無礼講」の中にとっぷり浸かる事ができるのだ。ある露店商が言う「俺達は夢をを売っているのだ。懐かしさと郷愁の匂いを売っているのだ」と。たしかにここではワルプルギスの夜が一杯あって、道化の猿が跳びはねまわっている・
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