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2007/08/31(金)
倉敷にがおえエレジー 題27回
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彷徨えるオランダ人・ヤン君
陽の当たらぬ隠居所みたいな部屋で、死人の肖像画を描きつつ籠鳥のように生きていたことは前に話しをした。無論、無為徒食ではない。ナマコでさえ何もしない面構えをしておりなからチャンと生殖活動はしているのだ。
俺はナマコに励まされ、F先生に援助され、津山の釣鐘堂の二階に美術研究所を作ったが、部族、外人ヒッピー、べ平連の連中で百花争鳴、ついに梁山泊となれ果て、一年ほどで自然消滅 していくのである。絵を教え金をとる行為は所詮無理なのだ。
また地方では我々風来坊を「余所者」と呼び忌み嫌うのだ。渡り鳥のような旅へと彷徨い歩くボウフラみたいな輩から、鞭打たれつつ尚、黙々として働き苦しみ喘ぐ俺達の生活に.何も教えて貰うことはない。お前らこそ覚醒される方だと訂正する方が良い.と殴りかぬない勢いだ........
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