美観地区から大道絵師のメッセージです。
箱の中でいくら立派な芸術活動しょうと、学ぼうと何等、この病的社会には不毛である。
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2007年4月
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2007/04/12(木) ホームレス画家のホームレス訪問記 G
 この噴水広場をメインに西は大阪城ホール。東はJR大阪城ホール駅であり、そのストリートをはさんで木立の中に青テントが点々と見える。
 まずはトイレと思い入っていくと公衆便所を一生懸命掃除しているおじさんがいる。
 「おじさんは市の嘱託の方ですか?」
 「しょくたく?しょくたく・・てなんや」
 「いや、市の方かと思いまして・・・」
 「何、言うてんねん。わしはここでお世話になっているもんやん」
 「・・・・・・・・」
 「あんさん、太陽は誰にでも日を照らしてくれはる。月も、空気も、月々、請求書もけえへん。感謝せなあかん。それでワイに出来ること、便所掃除させてもらてますねん」
 そう言うと、また、振り向いてかいがいしく掃除を初めだした。
その顔はサラリーマンなどが決して持つことのない、天空に吸い込まれそう顔である。

 「健司、話がついた。すぐ帰れ」
 「留男、母危篤、連絡しろ」
 「新次郎、連絡乞う」                                                こういう張り紙や書付が便所のあちこちに見受けられる。

「おじさん、ありがとう。食べさしだが弁当とタバコいおていくね」
 俺は便所を出た。ここ公衆便所の近くが住む人にとっては便利がいいのであろう。青テントというよりトタンで屋根をふいた小屋があり、扉まで取り付けてある。花壇をうまく利用した小屋もあり、その軒下には風鈴が下げられ心地よい音を鳴らしている。

 少しいくとコーヒのいい香りがしてきた。そこは皆の広場らしく椅子が三・四脚あり、そこで新聞を読んでいる人、自転車の手入れをしている人、犬にエサをやっている人、様々だ。コーヒを片手に談笑する空間はまさ野外のカフェだ。

 テントのドアの前に表札を掲げている人もいた。その名は「大阪城」。
 この「大阪城」さんは「自転車修理します」という看板も掲げている。ちょうど中国人らしい人がパンクを直しに立ち寄っていた。ここも屋根はトタンで網戸もしっかりし、古時計まで掛かっており、外観もここ住人のこだわりが見られる。

 よく見ると近所のホームレスそうでない老人達もきて楽しく話しているようだ。

 こういう一面を見ていると「豊かさって何だろう」と考えさせられる。少なくとも俺の日常は、朝ゆっくりコーヒを飲む時間もないし、家のインテリアに凝る気持ちのゆとりもないのだから・・・・
 
  


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