美観地区から大道絵師のメッセージです。
箱の中でいくら立派な芸術活動しょうと、学ぼうと何等、この病的社会には不毛である。
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2007/10/07(日) 倉敷にがおえエレジー 題60回
ところで一夫一妻が制度化されたのは紀元一世紀のローマの婚姻法とされている。
 ひるがえって日本では稲作農耕か入ってきて定着、制度化さたのは確実であろう。
 以来綿々と続いてきたのは一夫一妻形式が虚位に満ち不自由極まりないモノであっても、その時々の権力者が庶民を治めるのに都合がよかったからであろう。
 故に権力者だけが妾を持つことを権妻「ごんさい」として認めていたのであり、そこから外れた賤民は「せんずり」をかくしかなかったのである。                     しかし、今はもう姦通罪など風化し、性の氾濫でもう一人の男と女が一つ屋根で性行為を繰り返すことなど古くさくて呪わしいものになりつつあるようだ。
 ましてや異性を得ると同時に一種の排他主義が生じ、また己のものを私有財産とする、非常に強い利己的な本能を重ねていくからである。
 トルストイ翁は「こんなに人間個人主義になると、しまいには隣人とお互いに胸グラをつかんでお前が俺を殺すか、俺がお前を殺すかという状態になるであろう」と十九世紀の仕来りに行き詰まりを感じ嘆いておる

しかし、今はもう姦通罪など風化し、性の氾濫でもう一人の男と女が一つ屋根で性行為を繰り返すことなど古くさくて呪わしいものになりつつあるようだ。
 ましてや異性を得ると同時に一種の排他主義が生じ、また己のものを私有財産とする、非常に強い利己的な本能を重ねていくからである。
 トルストイ翁は「こんなに人間個人主義になると、しまいには隣人とお互いに胸グラをつかんでお前が俺を殺すか、俺がお前を殺すかという状態になるであろう」と十九世紀の仕来りに行き詰まりを感じ嘆いておる。
 ここのところである。
 キリストが娼婦に跪くのも、オシャカ様が王妃を寝取られ苦悶のあげく、旅にでるのも一穴主義に絶望したからではないのか。
文豪・谷崎潤一郎なんか、平気で妻の千代をやはり文豪・佐藤春夫にやっちまっておるのは一対一の愛の形が排他的であることに気ずいたからであろう。
 現代それへの高まりとして、フリー・セックスを含めいろんなコミューンが駘蕩しつつあるのも見逃せない兆候ではないのか。
 そういう意味で高瀬家も一種のコミューンで、その結合を高めるためには、性的な満足が繰り返し達成される事は詭弁でも、現代文明のデカダンスの産物でもなく、我々の深く根ざした生物に基礎を持つ、進化的なプロセスではなかろうか

「生物の次元でモノを考える」これは別に人間の崇高さや高貴さを卑しめるものではなく、むしろ今となっては逆に人間の状況を破壊から救い出す唯一の拠点といえるも知れない。
 そんな眼で高瀬氏を見直せば、束縛された生活から作られた顔ではなく実に動物くさい顔なのである。
 妻六人、子供十八人を守る使命感にあふれ、むかし、戸主なら誰でも持っていた威厳さえ感じられるのだ。



それに反し、最近ニガオエを描いていて感ずるのは人格がよく見えないことである。極論すれば何もないゾンビーのオン・パレードだ。顔も目鼻立ちもハッキリし、彫りが深い顔立ちなのに何となく重みがなく薄っぺらなのだ。
 こうなった原因の一つはマックス・ウェーバー風に言えば職業的論理の衰弱であるとともに、高度経済成長を境に管理社会が家庭だけではなく、学校まで侵蝕し、いわば異種の私によって乗っ取られた虚偽の公「おおやけ」に喰い荒らされ、吸収され、精神まで空洞化されたからではなかろうか。
  人相も思想も「自我と環境の衝突によって造られる」としたら、デフォのロビンソン・クルソーの物語が資本主義の成立期に書かれたことは偶然ではない。




下のご婦人はヘンリー、ミラーの999人目の奥さんです。


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