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2006/08/22(火)
大阪市立美術研究所・雑感 71
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坂本正通氏略歴1949 大阪市西成区に生まれる。賀集幼稚園、天下茶屋幼稚園、天下茶屋小学校、天下茶屋中学校卒業。 1964 浪速高校入学。 美術部に入部。油絵を描き始める。藤井満先生に美術の基礎を学ぶ。 1967 浪速高校卒業。 近畿大学入学。 大阪市立美術研究所で石膏デッサンを学ぶ。 1968 近畿大学経営学科中退。 1972 すいどーばた美術学院デザイン工芸科に入学。 久留景信、宮田亮平先生にデザインの基礎を学ぶ。 東京日仏学院でフランス語を学ぶ。 1974 武蔵野美術大学入学。 窯工研究会に入部。生物原論ゼミにて国井喜章先生に影響を受ける。 保田春彦、若林奮先生に彫刻を学ぶ。 佐々木達三先生に工業デザインを学ぶ。 1978 武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科卒業(クラフトデザイン専攻)。 イタリアに渡る。 1979 ペルージャ外国人大学を経て、ブレラ国立美術学院入学。ジャンカルロ・マルケーゼ先生に現代彫刻を学ぶ 在学中、ヨーロッパ14カ国を歴訪。 1981 ブレラ国立美術学院彫刻科修了。ロンドン、ニューヨークを経由して帰国。 1996 くらふと坂陶(光明窯)設立。
とにかく氏は窯焼きをするかたわら、全世界を旅をするのが好きな人であるようだ。故に旅の達人を自認し、現役バックパッカー。43ヵ国を旅して旅行ガイドブックに寄稿多数あり。
昔はよかったとは、旅の話で、ヨーロッパでも一日1000円もあれば暮らせた。もちろん、ホテル・ハイアットに泊まり高級レストランで食事する、そんな旅ではない。ユースホステルや夜行列車に泊まり、スーパでパンとハムを買って公園で食べる。いわゆる安宿に泊まることさえ贅沢に感じられるような旅である。フランスがTGVを走らせ、スペイン、ドイツが高速鉄道を走らせた時から、ヨーロッパの国際鉄道網は分断された。移動時間が短縮され、便利になったけれども、我々のような貧乏旅行者にとっては鉄道を使った勝手気儘な旅は出来なくなった。国が豊かになり生活に余裕が出来ると人は旅に出る。金はあっても旅のノウハウがないから、勢い団体ツアー旅行となる。そして徐々に個人自由旅行に移行していく。日本という国は不思議な国で縄文時代が8000年もの長い間続いたように、未だに団体ツアー旅行を続けている。観光バス・ガイドを先頭に「ロスへ行って来た」、「ニューヨークへ行った」、「パリーへ行った」とよく聞かれるが、「連れて行って貰った」と言うのが正確な表現であろう。確かに,「負んぶに抱っこの旅もよいではないか」と言う人もいるだろう、でも、各人それぞれの旅の興味は違うはずだし、それに、いたずらに旅行代理店や旅行業者をボロ儲けさせるのも考え物だ。 旅は己自信の発見である。自分で旅を考え、自分の足で街を歩いてこそ、旅ではないだろうか。旅の価値がホテルやレストランのランクで決まるものではない。そろそろ日本人も旅の中身を考え、自分の興味に即した「旅」をすべきだろう・・・・
それでなくとも本屋には観光案内の本が山済みされ、なにを今さら知ったかぶりのバス・ガイドの案内など聞かねばならないのか不思議な日本人である。
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