美観地区から大道絵師のメッセージです。
箱の中でいくら立派な芸術活動しょうと、学ぼうと何等、この病的社会には不毛である。
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2006/10/31(火) 全国の似顔絵描き紹介
今回は大阪の戎橋からお届けします。戎橋はストリートミュージシャンや自称お笑い芸人が多く出没する場所と聞いたので、足を運んでみることにしました。この日は、暦の上ではもう春だというのに寒風吹きすさぶ平日とあって、思ったほど人はいませんでしたが、素敵な似顔絵描きのお兄さんに会うことが出来ました〜。

いきなり失礼します! いつ頃からこの場所で似顔絵描きをやっているんですか? 「1年半以上前からです。平日は運送会社で仕事をしているので、仕事が終わってから毎日3時間くらいここで店を開いています。土日は昼の12:00くらいから出来る限りずっといますね」

じゃあ、毎日来ているってことですか? すごいですね! 「はい、雨が降らない限り毎日来ていますね。絵の値段は特に設定していなくて、気持ち分をいただくことにしているんですが、最初の頃は、似顔絵ではなくメルヘンチックなイラストを描いて売っていたので、中高生のお客さんが多くて、100円とか200円とかしか置いていって貰えなかったんですよ。それじゃ全然商売にならんってことで、似顔絵に切り替えたら、お客さんの層がガラリと変わりました。若夫婦が赤ちゃんや小さいお子さんの顔を描いて欲しいって頼んでくる場合や、あとは、40代以上の方が多いですね。最高年齢は80代のおじいさんでした。なので最近は、1枚につき平均3,000円くらいいただいています。1枚仕上げるのに約15分程度で、土日は20人から、多いときで40人程度のお客さんが来てくれています」


1枚15分程度で描き上げるというKouさんの作品の数々
かなり時給の良い仕事とみましたが(笑)、1年半以上もここでお店を開いていたら、色々な面白い体験とか出会いとかがあったんじゃないですか? 「1番大きな体験は、似顔絵ショップで働いたこと(笑)。ある日、ここでいつものように店を開いていたら、オーナーって人が突然やってきて、"屋根のある店で働いてみいへんか?"って言うわけですよ。で、"やります"ってことになって、京都にお店を出してもらったんです。行ってみたら、僕のほかにもう1人、似顔絵描きの人と占い師さんが同じスペースに出店していて……。結局、最初に言っていた条件と全然違うんで、トラブってやめました。あとは、雪の降る寒い深夜、年配の男の人が"描いてくれや"ってやってきて、最後に"おなか減ってるんとちゃうか。うどん食いに行かへんか〜"って誘ってくれて……。で、うどんをご馳走してもらったんですが、その時くれた名刺を見たら、市議会議員さんでしたね。僕が描いた絵を"うちとこのオフィスに大切の飾っとくわ"、言ってくれて……」

その方は一体いくらで絵を買ってくださったんですか? 「3,000円でしたね(笑)。今までの最高額は1万円です。その人は主婦で、ロックバンドの追っかけをやっているそうで、自分の好きなメンバーの写真を見せて、"これ描いて"って。誰の写真かは全くわかりませんでした(笑)」

"似顔絵描きとして自立したい"っていうような夢、ありますか? あと、絵を描く時のKouさんのこだわりとか……。「絵は独学なんですが、イラストレーターとしてやっていけたらいいなと思っています。最近は、例えば、お祭りや地元のイベントの時などに出店して似顔絵を描かせてもらっています。似顔絵を描く時のポイントは、"どっから来られはったんですか?"とか会話をすることで、その人の魅力的な表情が引き出せるようにすること。笑った顔とかが良かったら、その表情を目に焼き付けて、一気に描き上げます」


毎日ここへは自転車通勤(?。タイヤが低いので荷物をひきやすい
つまり普段はインタビューされるより、する側ってわけですね。

ところで、キュートな黄色い自転車がありますが、これで来ているんですか? 「はい。絵を描くための荷物を自転車の後ろに取りつけて家から乗って来ています。実は似顔絵描きのために最近この近所に引越したんですよ」

それもすごいですね! ひとり暮らしなんですか? 「いえ、彼女と2人で住んでいます」

は〜、それは残念です(笑)。ところで、絵の道具の上に携帯電話が置いてありますが、それについて教えて下さい。「これは、昨年12月に買ったF209iで、今までケータイとか一切持ったことがなかったんですが、イベントとか屋外の仕事の時、連絡が取れないと不便なので、やむを得ず買ったって感じです。機械オンチなので、パソコンとかもまったくやらないです。ケータイも彼女に色々と教えてもらって、メールとか打てるようになりました。だから着メロとか、待受け画面とかは全然やっていません」

メールは誰にどんなことを書いて送るんですか? 「彼女にしか送りません。通話も彼女とが1番多いですね」

一緒に住んでいるというのに、頻繁に連絡を取り合うなんて、かなり仲良いんですね! メールと通話の使い分けはどうしているんですか? 「彼女がバイト中の時は、喋られへんからメール打ってあげて、それ以外は通話です」


大阪の戎橋で似顔絵を描いて売っているKouさん。商売道具の鞄の中には、宝物の『コピック』のカラーペンがぎっしり
優しいんですねっ! で、この機種を選んだのは何故ですか? 「安かったから。本当は折りたたみ式のが欲しかったんですが、値段に惹かれて妥協しました。普通に使う分には、不自由はしていないです」

他にデジタルグッズやモバイルグッズって何かお持ちですか? 「何も持っていないです。僕の今持っている宝物は、この『コピック』っていうアルコールペンです。1本400円くらいで、鞄の中に100本程度あります。これがなくなったら、生きていけんって感じです。本当はこの倍くらい色があって全色揃えたいところです。一度にではなくちょっとずつ買い足していこうと思っています」

まだまだ寒いですけど、風邪などひかずに頑張って下さいね。また、インタビュアー山田が大阪に行くことがあったら、立ち寄りたいので、それまでお元気で〜。読者の皆さんも戎橋で彼の姿を見かけたら、似顔絵を描いてもらっちゃって下さい。ご協力、ありがとうございました! では、また次回です。


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