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2007/05/25(金)
虹の女神−Rainbow Song−
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★★★★★パーフェクト!5/5 監督: 熊澤尚人 出演: 市原隼人, 上野樹里
昨年(2006年)の評判良かった邦画作品。『ラブレター』以降の肩透かし作品が続いていた映画監督・岩井俊二氏プロデュースとあって、一抹の不安があった。
観賞しながら、また、しみったれた青春映画くらいにしか冒頭は見てなかったのだが、ラストにいくと、ヤラレタ。 ボディブローのようにじわじわと効いてくる感動。 涙がボロボロのような作品ではないが、1回目、2回目、3回目と振り返って見たくなる淡い切なさがある。 見れば見るほど、味のある作品。
なんだか『ラブレター』をはじめて見たときのような感覚が蘇りました。 まーその『ラブレター』以降、青春、センチメンタル=岩井作品のような印象がひつこい時期も岩井監督もあったと思いますが。 『スワロウテイル』という冒険して、『リリィシュシュのすべて』ですべて見せたか?みたいな現実を興行的に思い知らされ・・・ そこにきて、原点回帰してきたわけですかね。
その成果がこの『虹の女神』には詰まったのでしょう。 青春、センチメンタル=岩井作品をより進化させていこうという監督の作品への思いいれがみえます。 映画研究会という自分の青春の舞台(であろう)を使ったとこなどはその一つとしてあがりますし。
内容は、ひょんなことから同じ大学の映画研究会に所属するヒロイン(上野樹里)と知り合うことになった主人公(市原隼人)が映画研究会での作品作りを通して、さまざまな人間模様に触れていく。 特に夢のない主人公であったが、研究会やヒロインの映画への情熱などの影響を受けて段々と成長していく。同時にヒロインの中にも、主人公への恋心が芽生えはじめていったのだが、その気持ちをうまく伝えられないまま時は流れ、いつしか卒業、社会へお互い旅立っていくのだが・・・
内容的には、なんてことない誰もが経験してるような青春物語。 岩井作品のうまいとこは、そんなどーってことのない内容を、映像・音楽・台詞の抑揚などで綺麗に味付けしてしまうとこだ。 そして、最後に『オチ』という素敵なプレゼントを用意してあるんです(笑
大体オチが同じなんだけれど、わかってるけれど、そこがまたいい。 爽やかに、落とす。 これが、綺麗に味付けした料理食べた後ののジャスミンティーの効果でジワ〜ッときます。 久しぶりに、岩井作品らしい岩井作品に出会いました。 この域で、また素晴らしい岩井作品に期待します!!
DVDはアマゾン⇒http://www.amazon.co.jp/%E8%99%B9%E3%81%AE%E5%A5%B3%E7%A5%9E-Rainbow-Song-%E5%B8%82%E5%8E%9F%E9%9A%BC%E4%BA%BA/dp/B000MQ51XS/ref=pd_bbs_sr_1/503-9903386-2271962?ie=UTF8&s=dvd&qid=1180049885&sr=8-1
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