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2011/06/19(日)
そんなこんなで。
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カフェにて。
恩師が翻訳した『アンドレとシモーヌ』の話に。
著者のシモーヌ・ヴェイユの姪であり、 父が偉大な数学者であるシルヴィ・ヴェイユは 本人も類稀な才能の持ち主にも関わらず、 偉大なる叔母のまるで生き写しのような容姿が手伝い、 若くしてこの世を去ったシモーヌを背負っての人生。
高校生の時、最も優秀な生徒として ドゴール将軍に賞の表彰される時でさえ、 『おめでとう』のコトバひとつなく、叔母の名誉を讃えられる。
会う人、会う人にその容姿に彼女自身ではなく、 シモーヌを投影され、偲ばれる。
それだけ書くと、なんと数奇な運命に翻弄されているか・・・
と思うのだけれど、これが違うのだ。
本を読んでいて、そんなエピソードが満載なのにもかかわらず、
思わず、ぷっと笑ってしまうのだ。
もちろん、凡人には計り知れない苦悩と葛藤がそこにはあるのは間違いない。
しかし、彼女は何かを越えている。
彼女の『しなやかさ』がそれだけでは終わらせなかった。
自分と自分を取り巻く全てのことを理解して、 それを受け止め、 自分として生きる
という『しなやかさ』が。
それが今の自分ができる、言語化された本を読んだ感想。
恩師との時間は、 いろんな角度から見解をより深く広められる時間。
いろんな時間を積み重ねて。 ココロが豊かになっていけたらいいなぁと想うのでした。
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