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2011/02/19(土)
南へ。
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先日、 野田秀樹演出、妻夫木聡、蒼井優主演『南へ』を見て来ました。
野田MAPの作品を観るのは今回が初めて。
まずは、舞台全体の切れ味、躍動感にはっとする。 笑いはもちろんありがたい感じに散りばめられていて、 予習をしていかなかったせいもあってか、 とにかく五感で感じた舞台、でした。
一夜明けて、キムチのごとく熟成が進み、 朝、出勤途中に、アタマが動いて 『あ、そうか。』と納得したりする。
こんな舞台の感じ方も面白くていいなと想った作品。
ある山の火山観測所にあまね(蒼井優)という虚言癖の女が現れる。 そこに南のり平(妻夫木聡)が赴任してくる。 あまねの何がホントで何がウソなのか分からない行動に 翻弄され続けるのり平。 そんな中、大噴火の噂が流れ出す。 火山は噴火するのか?それともウソなのか? 不確かな情報、憶測、噂に翻弄される人々。
ポップなテンポで進んでいく中で、時間軸が交差し、 徐々に浮かび上がってくる、あまねとのり平の『真実』。
劇中、あまねがのり平に、 『あなたが南のり平であることを証明して。』と迫るシーンがあります。 そこで、のり平はIDカードを手渡す。 するとあまねはこう言います。 『こんな半笑いしている顔写真が貼ってある薄っぺらい1枚の カードがあなたがあなたであることを証明するっての?』
自分が自分である証明。
海外で生活した経験がある方なら、 一度は、何かしらの場面で考える機会を得ているように想います。
少なくとも。 そんな半笑いの薄っぺらいパスポートのコピーで 難を逃れた経験のあるカツにとっては(苦笑)。
それが本当の意味での 自分が自分である証明、と言えるかは別問題だとして、ね。
それで、あまねの正体は?と想った方は 今すぐ、東京芸術劇場に行くか、 カツの頼りない解説を聴きにいらしくてださい(苦笑)。
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